HOME 高校

2022.08.07

1500mVの大野聖登が800m1分51秒14で栄冠 8年ぶりの中距離2冠に「本当に取れるとは思っていなかった」/徳島IH
1500mVの大野聖登が800m1分51秒14で栄冠 8年ぶりの中距離2冠に「本当に取れるとは思っていなかった」/徳島IH

◇徳島インターハイ(8月3日~7日/徳島・鳴門総合運動公園)

インターハイ4日目は男女計9種目の決勝が行われ、男子800mでは大野聖登(秋田工3秋田)が1分51秒14で優勝し、2日目の1500mに続き2種目を制覇した。両種目での2冠は2014年の68回大会の前田恋弥(市船橋)以来、8年ぶり8回目。

広告の下にコンテンツが続きます

序盤は後方に控えた大野は400mを6番手で通過。2周目のバックストレートでポジションを上げると、ラスト200mで一気に先頭へ上がり、直線でさらにスパートを仕掛けて逃げ切った。「疲労でアップから脚が動いていなかったので、身体は限界に近かったと思います」と話ながらも、キレのある走りでライバルに先着した。

5月に判明した右脛の疲労骨折から奇跡的な回復を見せ、インターハイに調子をぴたりと合わせた大野。「2冠を目指していましたが、本当に取れると思っていなかったので、あきらめずにがんばってきてよかったです。親のような存在である高橋正仁先生に優勝をプレゼントできてうれしいです」と、恩師への感謝した。

前回は下級生最上位の4位。同5位の青木龍翔(大牟田3福岡)が今季1分49秒42を出しており、最大のライバルと意識していた。後半にビルドアップするレースパターンも似ていることから、決勝では常にスクリーンで青木の動きを確認していたという。「直線は目をつぶって、オールアウトしようと思って走りました」と必死に脚を動かして掴んだ栄光。「去年からライバルだった青木(龍翔)くんに勝ち切れたことが何よりもうれしい」と白い歯がこぼれた。

◇4日目の優勝者
【男子】
200m 齋藤慧舟(日大東北3福島) 21秒47(-2.3)
800m 大野聖登(秋田工3秋田)  1分51秒14
5000m ダニエル・ディリツ(大分東明3大分) 13分50秒54
三段跳 吉田康晟(富岡東3徳島)  15m96(+3.6)
【女子】
200m  児島柚月(西京3京都)   24秒32(-1.2)
800m  壁谷衿奈(仙台育英2宮城) 2分08秒56
走高跳 森﨑優希(明星学園2東京) 1m76
棒高跳 小林美月(明星学園2東京) 4m00=大会タイ
やり投 倉田紗優加(伊那北3長野) 53m82
七種競技  林 美希(中京大中京2愛知) 5231点

広告の下にコンテンツが続きます

文/田端慶子

◇徳島インターハイ(8月3日~7日/徳島・鳴門総合運動公園) インターハイ4日目は男女計9種目の決勝が行われ、男子800mでは大野聖登(秋田工3秋田)が1分51秒14で優勝し、2日目の1500mに続き2種目を制覇した。両種目での2冠は2014年の68回大会の前田恋弥(市船橋)以来、8年ぶり8回目。 序盤は後方に控えた大野は400mを6番手で通過。2周目のバックストレートでポジションを上げると、ラスト200mで一気に先頭へ上がり、直線でさらにスパートを仕掛けて逃げ切った。「疲労でアップから脚が動いていなかったので、身体は限界に近かったと思います」と話ながらも、キレのある走りでライバルに先着した。 5月に判明した右脛の疲労骨折から奇跡的な回復を見せ、インターハイに調子をぴたりと合わせた大野。「2冠を目指していましたが、本当に取れると思っていなかったので、あきらめずにがんばってきてよかったです。親のような存在である高橋正仁先生に優勝をプレゼントできてうれしいです」と、恩師への感謝した。 前回は下級生最上位の4位。同5位の青木龍翔(大牟田3福岡)が今季1分49秒42を出しており、最大のライバルと意識していた。後半にビルドアップするレースパターンも似ていることから、決勝では常にスクリーンで青木の動きを確認していたという。「直線は目をつぶって、オールアウトしようと思って走りました」と必死に脚を動かして掴んだ栄光。「去年からライバルだった青木(龍翔)くんに勝ち切れたことが何よりもうれしい」と白い歯がこぼれた。 ◇4日目の優勝者 【男子】 200m 齋藤慧舟(日大東北3福島) 21秒47(-2.3) 800m 大野聖登(秋田工3秋田)  1分51秒14 5000m ダニエル・ディリツ(大分東明3大分) 13分50秒54 三段跳 吉田康晟(富岡東3徳島)  15m96(+3.6) 【女子】 200m  児島柚月(西京3京都)   24秒32(-1.2) 800m  壁谷衿奈(仙台育英2宮城) 2分08秒56 走高跳 森﨑優希(明星学園2東京) 1m76 棒高跳 小林美月(明星学園2東京) 4m00=大会タイ やり投 倉田紗優加(伊那北3長野) 53m82 七種競技  林 美希(中京大中京2愛知) 5231点 文/田端慶子

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2024.05.17

第101回箱根駅伝予選会は10月19日に立川開催! 上位10校が出場権を獲得する通常開催で実施

関東学連は5月16日、第101回箱根駅伝予選会を10月19日に開催すると発表した。当初の事業計画では、開催日が未定となっていた。 前回は第100回の記念大会として、出場資格が関東以外の大学にも門戸が開かれて地方大11校が […]

NEWS パリ五輪マラソン・エチオピア代表が決定 男子世界歴代4位レンマ、41歳ベケレ! 女子世界記録保持者アセファ

2024.05.17

パリ五輪マラソン・エチオピア代表が決定 男子世界歴代4位レンマ、41歳ベケレ! 女子世界記録保持者アセファ

エチオピア陸連は5月16日、今夏のパリ五輪マラソン代表を発表した。 男子は世界歴代4位の2時間1分48秒で昨年12月のバレンシアマラソンを制したS.レンマ、2時間3分27秒で今年のセビリアマラソンで優勝しているD.ゲレタ […]

NEWS 男子走幅跳フルラーニが8m36で12年ぶりU20世界新 ファブリが砲丸投今季世界最高の22m95/WAコンチネンタルツアー

2024.05.17

男子走幅跳フルラーニが8m36で12年ぶりU20世界新 ファブリが砲丸投今季世界最高の22m95/WAコンチネンタルツアー

世界陸連(WA)コンチネンタルツアー・チャレンジャー大会のサヴォーナ国際が5月15日、イタリアの同地で開催され、男子走幅跳ではM.フルラーニ(イタリア)が8m36(+1.4)のU20世界新で優勝した。従来のU20世界記録 […]

NEWS 男子走幅跳・山川夏輝がケガで欠場 日本記録保持者の城山正太郎が追加出場/セイコーGGP

2024.05.17

男子走幅跳・山川夏輝がケガで欠場 日本記録保持者の城山正太郎が追加出場/セイコーGGP

日本陸連は5月17日、セイコーゴールデングランプリ(5月19日、国立競技場)の男子走幅跳に出場予定だった山川夏輝(Team SSP)がケガのため欠場し、城山正太郎(ゼンリン)が新たに出場することが決まったと発表した。 城 […]

NEWS 6月23日相模原で午後5時半スタート! 上位7校に出場権 全日本大学駅伝関東学連推薦校選考会要項発表

2024.05.16

6月23日相模原で午後5時半スタート! 上位7校に出場権 全日本大学駅伝関東学連推薦校選考会要項発表

関東学連は5月16日、6月23日に行われる全日本大学駅伝関東学連推薦校選考会の要項を発表した。 会場は神奈川県相模原市の相模原ギオンスタジアムで、午後5時半に1組目が始まり、最終の4組は午後7時半スタート。1校2名ずつの […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2024年6月号 (5月14日発売)

2024年6月号 (5月14日発売)

別冊付録学生駅伝ガイド

page top