HOME 国内、日本代表

2026.06.14

110mH泉谷駿介が連覇で代表内定「生きている感じがする」苦しみ抜いたからこそ楽しんだ3本/日本選手権
110mH泉谷駿介が連覇で代表内定「生きている感じがする」苦しみ抜いたからこそ楽しんだ3本/日本選手権

26年日本選手権男子110mハードルで優勝した泉谷駿介

◇第110回日本選手権(6月12~14日/愛知・パロマ瑞穂スタジアム)3日目

名古屋アジア大会代表選考会を兼ねた日本選手権が行われ、男子110mハードルは泉谷駿介(住友電工)が13秒17(+1.0)をマークして2年連続5度目の優勝を果たした。

広告の下にコンテンツが続きます

フィニッシュすると大の字になって倒れ込んだ。「プレッシャーはもちろんあるけど、こういう試合こそ『生きている』感じがします」。日本一に送られた大歓声を全身で浴びた。

順大の後輩・阿部竜希(エターナルホスピタリティグループ)との一騎打ちの様相。準決勝も同組で中間でバランスを崩し先着を許していた。

「練習でもハードルにぶつけることが多かった」と技術的にはやや不安もあるなかスタート。「重心を高くして入っていく」という1台目へのアプローチから攻めたが、「内容はあまり満足できない」。

それでも準決勝とは逆に中盤で力みが出た阿部に対し、1台1台越えていき、13秒17で勝ちきったのは貫禄だった。「3本走ることができて、勝ちきれて本当にうれしいです」と言い、「本当に楽しめました」と笑う。

「やっぱり競技が好きですし、昨日も2本走って本当に心から楽しめました」

この種目を世界基準に高めた立役者。23年のブダペスト世界選手権では日本人初のファイナルに進んだ。だが、その後は高いスピードゆえにインターバルの刻みに苦心。世界の壁にぶつかり「どうすればいいのか」と頭を悩まされた。

休みの日まで公園に集まって友達と練習していた中学時代から陸上が大好きだった泉谷から、いつしか笑顔が消えていた。パリ五輪、東京世界選手権もファイナルに届かず。その間、後輩の村竹ラシッド(JAL)が成長し、日本人初の12秒台も先を越された。

今年からよりハードル技術を高めるため、日女体大の大橋祐二コーチにアドバイスを求めた。ハードルの基本的な動きから見直し、「やることがいっぱいある」。それがまた楽しい。「練習と試合の動きのギャップが大きい」とは言うものの、徐々に光が見えてきた。

久しぶりに「12秒台も目指していきたい」と、“12秒”を口にした泉谷。「ハードリング、着地のところなど課題がいっぱい。それを一つひとつつぶしていきたい」。今後は欧州転戦も予定し、そこで試しながら技術に磨きをかける。

初のアジア大会代表。ライバルを聞かれ「それはラシッドですよ」と笑顔。ともに代表入りとなり、「海外も出て、良い走りをしている。切磋琢磨して頑張りたい」。苦しみ抜いたからこそ、楽しみながらつかみとった日本一。ここが再浮上への大きなステップになる。

◇第110回日本選手権(6月12~14日/愛知・パロマ瑞穂スタジアム)3日目 名古屋アジア大会代表選考会を兼ねた日本選手権が行われ、男子110mハードルは泉谷駿介(住友電工)が13秒17(+1.0)をマークして2年連続5度目の優勝を果たした。 フィニッシュすると大の字になって倒れ込んだ。「プレッシャーはもちろんあるけど、こういう試合こそ『生きている』感じがします」。日本一に送られた大歓声を全身で浴びた。 順大の後輩・阿部竜希(エターナルホスピタリティグループ)との一騎打ちの様相。準決勝も同組で中間でバランスを崩し先着を許していた。 「練習でもハードルにぶつけることが多かった」と技術的にはやや不安もあるなかスタート。「重心を高くして入っていく」という1台目へのアプローチから攻めたが、「内容はあまり満足できない」。 それでも準決勝とは逆に中盤で力みが出た阿部に対し、1台1台越えていき、13秒17で勝ちきったのは貫禄だった。「3本走ることができて、勝ちきれて本当にうれしいです」と言い、「本当に楽しめました」と笑う。 「やっぱり競技が好きですし、昨日も2本走って本当に心から楽しめました」 この種目を世界基準に高めた立役者。23年のブダペスト世界選手権では日本人初のファイナルに進んだ。だが、その後は高いスピードゆえにインターバルの刻みに苦心。世界の壁にぶつかり「どうすればいいのか」と頭を悩まされた。 休みの日まで公園に集まって友達と練習していた中学時代から陸上が大好きだった泉谷から、いつしか笑顔が消えていた。パリ五輪、東京世界選手権もファイナルに届かず。その間、後輩の村竹ラシッド(JAL)が成長し、日本人初の12秒台も先を越された。 今年からよりハードル技術を高めるため、日女体大の大橋祐二コーチにアドバイスを求めた。ハードルの基本的な動きから見直し、「やることがいっぱいある」。それがまた楽しい。「練習と試合の動きのギャップが大きい」とは言うものの、徐々に光が見えてきた。 久しぶりに「12秒台も目指していきたい」と、“12秒”を口にした泉谷。「ハードリング、着地のところなど課題がいっぱい。それを一つひとつつぶしていきたい」。今後は欧州転戦も予定し、そこで試しながら技術に磨きをかける。 初のアジア大会代表。ライバルを聞かれ「それはラシッドですよ」と笑顔。ともに代表入りとなり、「海外も出て、良い走りをしている。切磋琢磨して頑張りたい」。苦しみ抜いたからこそ、楽しみながらつかみとった日本一。ここが再浮上への大きなステップになる。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

         

Latest articles 最新の記事

2026.09.17

山本匠真が地元の施設野菜メーカー・村上農園とスポンサー契約! 「ともに世界を目指して取り組んでいく」

施設野菜メーカーの株式会社村上農園(広島市)は9月17日、広島市の広島大学霞キャンパスで記者発表会を開き、男子100mの山本匠真(広島大院)とスポンサー契約を結んだと発表した。 広島県出身の山本は100mの自己ベストが1 […]

NEWS 愛知製鋼が陸上競技部寮を新設 新鋭の競歩・原圭佑「選手にとって大きな力」

2026.09.17

愛知製鋼が陸上競技部寮を新設 新鋭の競歩・原圭佑「選手にとって大きな力」

愛知製鋼は9月17日、陸上競技部の寮が完成したことを発表し、同日竣工式を執り行った。 同社は2030年ビジョンの経営指針の一つとして「従業員の幸せと会社の発展」を掲げており、従業員の環境整備に力を入れ、今回の寮新設もその […]

NEWS 名古屋アジア大会TEAM JAPAN公式ライセンス新商品発売! ポムポムプリンコラボグッズや記念メダルなど

2026.09.17

名古屋アジア大会TEAM JAPAN公式ライセンス新商品発売! ポムポムプリンコラボグッズや記念メダルなど

日本オリンピック委員会(JOC)は9月15日、名古屋アジア大会のTEAM JAPAN公式ライセンス商品をオンラインショップや各地のオフィシャルショップなどで販売すると発表した。 公式ライセンス商品は、TEAM JAPAN […]

NEWS 27年厦門アジア選手権の派遣設定記録発表 北京世界選手権へ重要な一戦、各種目最大3人代表

2026.09.17

27年厦門アジア選手権の派遣設定記録発表 北京世界選手権へ重要な一戦、各種目最大3人代表

日本陸連は9月16日、来年5月に中国・厦門で行われるアジア選手権の代表選考要項を更新し、派遣設定記録を発表した。 今大会から、各種目の代表枠が1つ増えて3人に。世界大会出場のためのワールドランキングのポイント獲得のため、 […]

NEWS ミズノからランニングとライフスタイルをつなぐ「WAVE RIDER 30.1」「WAVE RIDER 30.2」が登場!

2026.09.17

ミズノからランニングとライフスタイルをつなぐ「WAVE RIDER 30.1」「WAVE RIDER 30.2」が登場!

ミズノは9月17日、「WAVE RIDER」シリーズから「WAVE RIDER 30.1(ウエーブライダーサーティーポイントワン)」「WAVE RIDER 30.2(ウエーブライダーサーティーポイントツー)」を9月18日 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2026年10月号 (9月14日発売)

2026年10月号 (9月14日発売)

アジア大会総展望
山口全中&日本インカレ
サウェ特集

page top