2025.11.23
◇第45回全日本実業団対抗女子駅伝(クイーンズ駅伝:11月23日/宮城・松島町文化観光交流館前~弘進ゴムアスリートパーク仙台、6区間42.195km)
女子駅伝日本一を懸けた全日本実業団対抗女子駅伝が行われ、エディオンが2時間13分50秒で初優勝を飾った。
1、3、5区の主要区間にチームの3本柱を的確に配置。沢栁厚志監督は、勝負へのポイントを「1区からの流れが重要だと思っていて、3区までにある程度の順位でいければ、5区、6区で勝負できると思っていました」と考えていた。これこそ、クイーンズ駅伝攻略のお手本であり、その言葉通りのレースを選手たちは実現する。
1区・水本佳菜が「誰も行かなかった、(先頭へ)行こうと決めていた」とスタートから集団の前に立ち、そのまま区間賞の快走。「きつくなる時もあったけど、自分を信じて走りました」と16秒の貯金を生み出す。
この流れを、水本の大阪・薫英女学院高の2年後輩、2区のルーキー・塚本夕藍も「ずっと先頭を走っている姿にパワーをいただきました」とトップを死守する。
最長10.6kmの3区を務めたのは東京世界選手権10000mに出場した主将・矢田みくに。タスキを受けた時点では19秒だった2位との差を、5km付近では30秒以上に拡大する力強い走りを見せた。終盤に資生堂・五島莉乃、日本郵政グループ・廣中璃梨佳から猛追を受けたが、「みんなでやってきたことを信じて、絶対に1位で渡すんだと強い気持ちで走ることができました」とその座を譲らない。
インターナショナル区間の4区で中島紗弥は、「3区までの選手が本当にカッコイイ走りをしてくれたので、力をもらえました」。日本郵政グループのカリバ・カロラインに逆転を許したものの、「次の細田(あい)さんにいいかたちで渡すことだけ考えていた」と集中力は途切れなかった。
そして、5区の大黒柱・細田が、大仕事をやってのける。「目標は3位入賞ではあったけど、それ以上を狙える可能性があるなら狙いたい」とスタートを切った。「思ったよりも突っ込めなかった」と、日本郵政グループとの差はなかなか詰まらなかったが、前回は区間賞を取るなど「何度も走ってきた区間。後半に詰められる」と冷静に走り抜く。残り400m、再び首位の座に返り咲いた。
その姿を見たアンカー・平岡美帆が「あいさんが1秒でも多く貯金を作ろうともがいている。だったら、貯金が何秒でも絶対にトップでゴールしよう」と奮い立った。7秒差で受けた首位の座を、最後まで譲らない区間2位の力走で、8年連続32回目の出場にして初の優勝テープを切って見せた。
8月に、2023年度まで一般種目も含めたチームの指導スタッフにいた川越学氏の急逝。その思いを背負い、藤井菜々子が東京世界選手権20km競歩で銅メダルを獲得する。矢田は10000mで20位と苦戦はあったが、チームは一体感を増していった。細田は「水本の走りに鳥肌が立ったと同時に、私も同じ練習をやってきたんだと自信をもらえました」と、チームの力を表現する。
前身のダイイチとして1989年に創部し、今年が37年目。過去最高順位はダイイチ時代の2位で、現チーム名としては初入賞だった22年の4位が最高だった。
前半で流れを作り、中盤でその勢いをつなぎ、後半で勝負する。チーム一丸で、栄冠をつかみ取ったエディオン。沢栁監督は「ずっと支えてくれた会社のみなさんにいい報告ができます」と誇らしげに話した。
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