東京世界選手権の開幕を控える9月4日、都内で壮行会が開かれ、その後に選手は国立競技場へ移動。練習公開と取材対応があった。
女子800mに出場する久保凛(東大阪大敬愛高3)は「今回初めての世界陸上が東京で開催されるということですごくうれしく思っています。その舞台でしっかり自分の走りをして、ファイナルに残れるように頑張りたいと思います」と笑顔で話した。
前回国内で開催された大阪大会は2007年で、早生まれの久保はまだ生まれていなかった。「17歳の高校生で出られることは本当にうれしいことです。自分のパフォーマンスをして、たくさんの方に応援していただけるような走りがしたいです」と胸を高鳴らせる。
まずは世界選手権で一緒に走ってみたい選手に、パリ五輪金メダリストのK.ホジキンソン(英国)を挙げた久保。「走れるなら強い選手と走りたいと思いますし、挑戦するという意味でそこに食らいついていきたいです」と意気込む。
以前から左膝に違和感があり、「インターハイ後は、2週間ぐらい練習が積めませんでした」と明かす。走れない時期には不安もあったが、「うまく調子を戻してこられて、良い感覚をつかめています」と前を向く。
昨年は日本女子初の2分切りとなる1分59秒93の日本記録保持者に。そして、7月の日本選手権では自身の日本記録(1分59秒93)を塗り替える1分59秒52で2連覇を果たしている。
また、5月にはシニアで初めての国際大会となるアジア選手権を経験している。「挑戦して走れたからこそ、良いタイムを出すことができました。優勝はできませんでしたが、良い試合ができました」。今回の世界選手権への糧にするつもりでいる。
ただ、厳しい戦いになることは本人も承知している。「予選から自己ベストを出していくことが鍵になると思っています。2分を切って、(予選を)進むことが大切です」。予選から攻めの走りを狙っていく。
この日は壮行会が開かれ、練習前には選手で集まって集合写真を撮影。「すごい選手の中に入らせてもらってすごくうれしかったのと、ワクワクしてニヤニヤしちゃいました」とひときわ笑顔を浮かべていた。
「特別な大会だと思います。国立で楽しんで走れたらいいなと思っています。自分らしい走りをしたらタイムもついてくると思うので、自分信じて走りたいです」。高校3年生は天真爛漫に、国立の舞台を走り抜くつもりだ。
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