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2025.06.08

3000m障害・永原颯磨が初優勝!トリプル入賞で順大総合5連覇へ大きく前進「プラン通りにできたのが収穫」/日本IC
3000m障害・永原颯磨が初優勝!トリプル入賞で順大総合5連覇へ大きく前進「プラン通りにできたのが収穫」/日本IC

日本インカレ男子3000mSCで優勝した永原颯磨

◇天皇賜盃第94回日本学生対校選手権(6月5日~8日/岡山・JFE晴れの国スタジアム)4日目

学生日本一を決める日本インカレの最終日4日目が行われ、男子3000m障害は永原颯磨(順大)が8分35秒25で優勝を飾った。

永原にとっては、これが2年目で初の3000m障害でのインカレ出場。佐久長聖高時代にインターハイ優勝、高校記録(8分32秒12)など躍動してきた“本職”で、「恩返しや、チームの総合優勝に少しでも貢献するために走ろう」と、「ワクワクと少しプレッシャーを感じた」中で走り出した。

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レースプランは「残り1000mから行き切って勝ち切る」。それを着実に遂行した。序盤は留学生が引っ張り、1000mを2分54秒で通過。永原はチームメイトの山﨑颯、辻昂介とともに集団前方に入り、タイミングをうかがう。そして2000mを5分46秒で通過し、その後のホームストレートでトップへ浮上。7人の先頭集団から抜け出すと、ついてきた留学生2人も残り500mで振り切った。

「プラン通りにできたのが収穫。これまであまりうまくいかなかったところが、うまく合ったレースでした」と笑顔の永原。3000m障害スタート前時点で早大、東海大に次ぐ総合3位だったが、永原の8点、5、6位に食い込んだ辻と山﨑の7点を加えて15点を獲得し、総合5連覇の決定打に。「3人で入賞しようと言い合っていた。少しでもポイントを稼ぐのが3人の目的でした」と胸を張った。

個人に目を向けると、大学1年目はU20世界選手権で8分30秒37の自己新をマークして5位に入賞するなど活躍。だが、「トラックでいっぱいいっぱいになって」駅伝メンバーには食い込めなかった。

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その流れを引きずり、今季も4月の金栗記念で8分29秒35の自己新を出したものの、「噛み合わないレースが多い」と永原。「考え込んで、ネガティブになったこともあります」。だが、「まだまだやれることはある」と基本から見直し、「強みや課題を明確にして」立て直しを図っているところ。「今日は強みを生かしたレースができました」と手応えを口にする。

シニアのレースは「中盤で粘っても、ラストで切り替えられて対応できない」とまだまだ課題はある。それでも、「中盤で余力をもって食らいつきたい。日本選手権は納得のいくレースがしたい」と永原。大学の大先輩・三浦龍司(SUBARU)の背中をまっすぐ見つめ、追いかけていく。

◇天皇賜盃第94回日本学生対校選手権(6月5日~8日/岡山・JFE晴れの国スタジアム)4日目 学生日本一を決める日本インカレの最終日4日目が行われ、男子3000m障害は永原颯磨(順大)が8分35秒25で優勝を飾った。 永原にとっては、これが2年目で初の3000m障害でのインカレ出場。佐久長聖高時代にインターハイ優勝、高校記録(8分32秒12)など躍動してきた“本職”で、「恩返しや、チームの総合優勝に少しでも貢献するために走ろう」と、「ワクワクと少しプレッシャーを感じた」中で走り出した。 レースプランは「残り1000mから行き切って勝ち切る」。それを着実に遂行した。序盤は留学生が引っ張り、1000mを2分54秒で通過。永原はチームメイトの山﨑颯、辻昂介とともに集団前方に入り、タイミングをうかがう。そして2000mを5分46秒で通過し、その後のホームストレートでトップへ浮上。7人の先頭集団から抜け出すと、ついてきた留学生2人も残り500mで振り切った。 「プラン通りにできたのが収穫。これまであまりうまくいかなかったところが、うまく合ったレースでした」と笑顔の永原。3000m障害スタート前時点で早大、東海大に次ぐ総合3位だったが、永原の8点、5、6位に食い込んだ辻と山﨑の7点を加えて15点を獲得し、総合5連覇の決定打に。「3人で入賞しようと言い合っていた。少しでもポイントを稼ぐのが3人の目的でした」と胸を張った。 個人に目を向けると、大学1年目はU20世界選手権で8分30秒37の自己新をマークして5位に入賞するなど活躍。だが、「トラックでいっぱいいっぱいになって」駅伝メンバーには食い込めなかった。 その流れを引きずり、今季も4月の金栗記念で8分29秒35の自己新を出したものの、「噛み合わないレースが多い」と永原。「考え込んで、ネガティブになったこともあります」。だが、「まだまだやれることはある」と基本から見直し、「強みや課題を明確にして」立て直しを図っているところ。「今日は強みを生かしたレースができました」と手応えを口にする。 シニアのレースは「中盤で粘っても、ラストで切り替えられて対応できない」とまだまだ課題はある。それでも、「中盤で余力をもって食らいつきたい。日本選手権は納得のいくレースがしたい」と永原。大学の大先輩・三浦龍司(SUBARU)の背中をまっすぐ見つめ、追いかけていく。

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