◇第73回別府大分毎日マラソン(2025年2月2日/大分・高崎山うみたまご前~ジェイリーススタジアム)
若林宏樹(青学大)が日本歴代7位、学生新、初マラソン日本歴代最高となる2時間6分07秒で日本人トップの2位に入った。優勝はヴィンセント・キプチュンバ(ケニア)で大会新の2時間6分01秒だった。
2時間9分13秒で9位だった平林清澄(國學院大)は、フィニッシュ後に医務室へ運ばれるほど力を出し尽くした。大会事務局を通じて「自分から仕掛けた時に行ききることができず、前に出られた時も粘り切れなかった」とコメントを残した。
「勝負どころで攻めて、日本人トップを取り、世界陸上の代表を取りに行くつもりだった」と平林。その言葉通り、30kmまでは集団半ばで落ち着いてレースを進め、32km付近からは先頭を力強く引っ張る。
昨年2月の大阪マラソンで、当時初マラソン日本最高、2時間6分18秒をマークして優勝。東京世界選手権参加標準記録(2時間6分30秒)も突破していた。今大会で再び標準突破を果たし、日本人トップとなれば、JMCシリーズⅣランキングでトップに立ち、世界選手権代表に大きく近づく。
だが、35.5kmでキプチュンバが仕掛けると、それに対応できなかった。巻き返しへ必死の粘りを見せたが、徐々に後退。最後は大きくペースダウンしてのフィニッシュとなった。
昨年の大阪後は、國學院大の主将として箱根駅伝優勝を目標に掲げるチームを力強く牽引した。その過程で、10月の出雲駅伝では自らがアンカーとして駒大との首位争いを制し、6年ぶり2度目のVテープを切る。11月の出雲駅伝でも7区で青学大とトップ争いを繰り広げ、初優勝に貢献した。
だが、今年正月の箱根駅伝では総合3位に。自身は2区で「今までにないくらい、苦しいレースになりました」と区間8位にとどまり、報告会では涙を流して後輩たちに優勝の夢を託していた。
個人としての大きな目標だった東京世界選手権出場は、標準突破者として選考の可能性は残すものの、厳しい状況に。「この経験を踏まえて、新たなチャレンジに取り組んでいきたい」と平林。まだ大学4年の22歳。アスリートとしての道は始まったばかりだ。
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
-
2025.12.10
-
2025.12.07
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.12.10
【箱根駅伝エントリー】登録選手336人が決定 最多出身高は13年ぶりの駅伝名門校! 都道府県別では埼玉が2年連続トップ
第102回箱根駅伝のチームエントリーが12月10日に行われ、今回も1チーム16人、21チーム計336人が選手登録された。 登録選手を出身高校別に見ると、佐久長聖高(長野)が13人で最多となった。続いて、洛南高(京都)が1 […]
2025.12.10
前回6位の城西大・櫛部静二監督「アッと驚く試合を」 20年連続シード東洋大・酒井俊幸監督「誰が出ても粘りながら」/箱根駅伝
第102回箱根駅伝の記者発表会が12月10日、都内で行われ、出場校の監督が意気込みを語った。 前回6位の城西大は16人のエントリーの半数を4年生が占めた。櫛部静二監督は「ここ数年、この4年生の力によって、城西大としては上 […]
2025.12.10
15年ぶりVへ!早大・花田勝彦監督「往路優勝のオーダーを」山口智規主将を「胴上げしたい」/箱根駅伝
第102回箱根駅伝の記者発表会が12月10日、都内で行われ、出場校の監督が意気込みを語った。 前回4位の早大は「5強」の一角として、15年ぶり優勝をしっかりと視界に捉える。 就任4年目を迎えた花田勝彦駅伝監督は、今年度で […]
2025.12.10
99回目出場の中大・藤原監督「いい顔でスタートを」4年生が優勝へ執念「勝たせてやりたい」/箱根駅伝
第102回箱根駅伝の記者発表会が12月10日、都内で行われ、出場校の監督が意気込みを語った。 全日本大学駅伝で2位を占めた中大は、前回5位からの躍進を期す。藤原正和監督は「いいチームができました」と胸を張って語る。 1年 […]
Latest Issue
最新号
2025年12月号 (11月14日発売)
EKIDEN REVIEW
全日本大学駅伝
箱根駅伝予選会
高校駅伝&実業団駅伝予選
Follow-up Tokyo 2025