2020.11.01
◇全日本大学駅伝(熱田神宮西門前~伊勢神宮内宮宇治橋前8区間/106.8km)
「強い駒澤」が帰ってきた。
大会記録を1分以上も上回る5時間11分08秒で6年ぶりの全日本大学駅伝制覇。「3強」とされた東海大、青学大と中盤まで互角の勝負を展開し、アンカーの田澤廉(2年)が勝負を決めた。
序盤は2区終了時で9位と苦戦したものの、3区で8位、4区で7位、5区で3位と順位を上げ、先頭の青学大から41秒差の3位で8区の田澤につないだ。田澤は「自分のところでブレーキするわけにはいかない」と、2秒先にスタートした東海大・名取燎太(4年)の後ろにピタリとつけ、10km過ぎに先頭の青学大を逆転。しばらくは2人の並走が続いたが、勝負所と見定めた18.5kmでスパートを掛け、Vロードを駆け抜けた。
大八木弘明監督は「よく田澤まであの位置で回してくれた」と7区までの選手の健闘を称え、特に5区で7位から3位まで順位を上げた酒井亮太(2年)を「本当に良い流れを作ってくれた」と功労者として名前を挙げた。「うちの目標は三大駅伝ひとつでも勝つこと。優勝を狙えるチーム作りができましたので、(この大会で)狙っていこうとミーティングでも話していました」(大八木監督)。
レース後に大会MVPを受賞したアンカーの田澤は「(区間タイム)56分台の目標があったので、本当はガンガンいきたかった」と本音を明かしたが、「でも、それ以上に優勝したい気持ちが強かったので、優勝できて本当に良かったです」と満面の笑みを見せた。
これで三大駅伝優勝回数は「22回」となり、日体大を抜いて単独最多となった。
「(1月に開催予定の)箱根駅伝も夏から準備してきている。この勢いで優勝を目指してがんばっていきたい」と大八木監督。「平成の常勝軍団」が令和でも“黄金時代”を築き上げていきそうだ。
第52回全日本大学駅伝成績
1位 駒澤大学 5時間11分08秒=大会新
2位 東海大学 5時間11分31秒=大会新
3位 明治大学 5時間12分24秒=大会新
4位 青山学院大 5時間12分42秒=大会新
5位 早稲田大学 5時間13分04秒=大会新
6位 東洋大学 5時間13分15秒
7位 帝京大学 5時間14分40秒
8位 順天堂大学 5時間14分43秒
※以上、次回大会のシード権獲得
9位 國學院大學 5時間15分16秒
10位 東京国際大学 5時間17分05秒
11位 中央学院大学 5時間19分25秒
12位 日本体育大学 5時間19分35秒
13位 山梨学院大学 5時間20分03秒
14位 日本大学 5時間20分41秒
15位 立命館大学 5時間22分26秒
16位 城西大学 5時間23分29秒
17位 皇學館大学 5時間27分35秒
18位 関西学院大学 5時間27分35秒
19位 びわこ学院大学 5時間29分35秒
20位 広島経済大学 5時間32分03秒
21位 京都産業大学 5時間32分33秒
22位 信州大学 5時間36分25秒
23位 札幌学院大学 5時間36分56秒
24位 日本文理大学 5時間38分04秒
25位 東北大学 5時間47分38秒

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