HOME 国内

2024.05.26

レジェンド・山本篤が現役引退を表明 義足選手として初パラリンピックメダル 東京まで4大会連続出場
レジェンド・山本篤が現役引退を表明 義足選手として初パラリンピックメダル 東京まで4大会連続出場

パラ陸上走幅跳の山本篤

パラ陸上の第一人者、山本篤(新日本住設)が自身のSNSを更新し、現役引退を表明した。

山本は静岡県掛川市出身の42歳。掛川西高時代にはバレーボール部に所属していたが、高2の春のスクーター事故が影響で左脚を切断した。

広告の下にコンテンツが続きます

義肢装具士を目指して名古屋の日本聴能言語福祉学院義肢装具学科に入学し、その後、パラ陸上の道へ。義肢装具士の国家資格を取得したが、パラリンピックを目指して2004年からスポーツ推薦で大体大へ進学した。

2008年にスズキへ。同年の北京パラリンピックでは100m(T42)で5位に入賞すると、走幅跳(F42/44)では銀メダルを獲得。日本パラリンピック陸上競技の「義足選手」として初のメダリストとなった。

12年ロンドンパラリンピックでは日本陸上チームの主将に就任。100m6位、200m8位、走幅跳5位と3種目入賞。16年には、5月の日本パラ陸上選手権の走幅跳で6m56の世界新(当時)を樹立。同年のリオデジャネイロパラリンピックは走幅跳で銀、4×100mリレーで銅と2つのメダルを獲得した。

17年にはプロ宣言。スノーボードにも挑戦すると、18年平昌パラリンピックにも出場。21年の東京パラリンピックにも出場している。5月25日まで行われていた神戸世界パラ陸上の男子走幅跳では5位だった。

広告の下にコンテンツが続きます

山本は自身のSNSで「本日をもって競技を引退します」と報告。世界パラ陸上の結果を受け、「僕は『可能性のある限り挑戦する』という信念のもと活動してきましたが、今大会の結果はその可能性が見えなくなってしまった瞬間でもありました」と綴り、「プロアスリートである以上勝つことにこだわってきました。これから数センチ記録を伸ばすことができるかもしれませんが、僕のこだわりである世界で戦うメダルを狙うことを考えると厳しいと感じています」と引退を決意した思いを語る。

「陸上競技をはじめて22年と長く競技を続けられたのは、たくさんの方に支えていただき、力をもらったおかげです。最後に、家族、スポンサー、指導者、練習を一緒にしてくれた大学生には感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました」と感謝を綴った。

パラ陸上の第一人者、山本篤(新日本住設)が自身のSNSを更新し、現役引退を表明した。 山本は静岡県掛川市出身の42歳。掛川西高時代にはバレーボール部に所属していたが、高2の春のスクーター事故が影響で左脚を切断した。 義肢装具士を目指して名古屋の日本聴能言語福祉学院義肢装具学科に入学し、その後、パラ陸上の道へ。義肢装具士の国家資格を取得したが、パラリンピックを目指して2004年からスポーツ推薦で大体大へ進学した。 2008年にスズキへ。同年の北京パラリンピックでは100m(T42)で5位に入賞すると、走幅跳(F42/44)では銀メダルを獲得。日本パラリンピック陸上競技の「義足選手」として初のメダリストとなった。 12年ロンドンパラリンピックでは日本陸上チームの主将に就任。100m6位、200m8位、走幅跳5位と3種目入賞。16年には、5月の日本パラ陸上選手権の走幅跳で6m56の世界新(当時)を樹立。同年のリオデジャネイロパラリンピックは走幅跳で銀、4×100mリレーで銅と2つのメダルを獲得した。 17年にはプロ宣言。スノーボードにも挑戦すると、18年平昌パラリンピックにも出場。21年の東京パラリンピックにも出場している。5月25日まで行われていた神戸世界パラ陸上の男子走幅跳では5位だった。 山本は自身のSNSで「本日をもって競技を引退します」と報告。世界パラ陸上の結果を受け、「僕は『可能性のある限り挑戦する』という信念のもと活動してきましたが、今大会の結果はその可能性が見えなくなってしまった瞬間でもありました」と綴り、「プロアスリートである以上勝つことにこだわってきました。これから数センチ記録を伸ばすことができるかもしれませんが、僕のこだわりである世界で戦うメダルを狙うことを考えると厳しいと感じています」と引退を決意した思いを語る。 「陸上競技をはじめて22年と長く競技を続けられたのは、たくさんの方に支えていただき、力をもらったおかげです。最後に、家族、スポンサー、指導者、練習を一緒にしてくれた大学生には感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました」と感謝を綴った。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.12.23

箱根駅伝Stories/3度目の山で伝説を作る早大・工藤慎作 スピードに磨き「ストロングポイントとして活躍を」

新春の風物詩・第102回箱根駅伝に挑む選手やチームを取り上げる「箱根駅伝Stories」。学生三大駅伝最終決戦に向かうそれぞれの歩みや思いを紹介する。 中学では当初卓球部を希望 「いよいよ始まるなっていうところで、純粋に […]

NEWS 箱根駅伝Stories/東京国際大・大村良紀「10区で展開を作っていく走りを」 集大成の舞台で全力を出し切る

2025.12.23

箱根駅伝Stories/東京国際大・大村良紀「10区で展開を作っていく走りを」 集大成の舞台で全力を出し切る

新春の風物詩・第102回箱根駅伝に挑む選手やチームを取り上げる「箱根駅伝Stories」。学生三大駅伝最終決戦に向かうそれぞれの歩みや思いを紹介する。 競技を続けるきっかけは消去法 「大村良紀=10区」、という構図ができ […]

NEWS 箱根駅伝Stories/自信と屈辱を経てたくましく成長した中大・岡田開成 「自分がゲームチェンジャーになろう」

2025.12.23

箱根駅伝Stories/自信と屈辱を経てたくましく成長した中大・岡田開成 「自分がゲームチェンジャーになろう」

新春の風物詩・第102回箱根駅伝に挑む選手やチームを取り上げる「箱根駅伝Stories」。学生三大駅伝最終決戦に向かうそれぞれの歩みや思いを紹介する。 武者修行で変わった“基準” 中大・岡田開成(2年)にとって第101回 […]

NEWS ニューイヤー駅伝「クマ対応」発表 桐生市内一部エリアに出没例 該当区間の中止も

2025.12.23

ニューイヤー駅伝「クマ対応」発表 桐生市内一部エリアに出没例 該当区間の中止も

一般社団法人日本実業団陸上競技連合は12月23日、第70回全日本実業団対抗駅伝(ニューイヤー駅伝)の「クマ対応」について発表した。 同大会は群馬県庁スタート・フィニッシュで、前橋市、高崎市、伊勢崎氏、太田市、桐生市をめぐ […]

NEWS 短距離の竹田一平がスズキを退社「一生の宝物」今後も競技継続 中大2年時にU20代表

2025.12.23

短距離の竹田一平がスズキを退社「一生の宝物」今後も競技継続 中大2年時にU20代表

スズキは12月末をもって男子短距離の竹田一平が退社・退団すると発表した。 竹田は埼玉県出身の28歳。不動岡高時代は走幅跳や三段跳をメインにしていたが、中大から本格的にスプリントへ。大学2年だった2016年には10秒27を […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2026年1月号 (12月12日発売)

2026年1月号 (12月12日発売)

箱根駅伝観戦ガイド&全国高校駅伝総展望
大迫傑がマラソン日本新
箱根駅伝「5強」主将インタビュー
クイーンズ駅伝/福岡国際マラソン
〔新旧男子100m高校記録保持者〕桐生祥秀×清水空跳

page top