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2024.10.27

八千代松陰が大会新の2時間4分33秒 難コースで鈴木琉胤が1区28分51秒 女子は市船橋が2年連続21回目の都大路/千葉県高校駅伝
八千代松陰が大会新の2時間4分33秒 難コースで鈴木琉胤が1区28分51秒 女子は市船橋が2年連続21回目の都大路/千葉県高校駅伝

八千代松陰1区・鈴木琉胤と市船橋5区・天羽海乃

全国高校駅伝の出場権を懸けた千葉県高校駅伝が10月26日、県スポーツセンター東総運動場折り返しコースで行われ、男子(7区間42.195km)は八千代松陰が大会新記録の2時間4分33秒で、7年連続16回目の制覇。女子(5区間21.0975km)は市船橋が1時間11分24秒で2年連続21回目の優勝を果たした。全国大会の出場回数は八千代松陰が7年連続17回目、市船橋は2年連続21回目となる。

男子は八千代松陰がすべてトップ中継。昨年まで全国高校駅伝で2年連続3位、今年のインターハイに3種目9人を送り込んだ強さを発揮した。

インターハイ5000mで13分39秒85をマークして日本人トップ(2位)の鈴木琉胤(3年)が、満を持して1区に登場。スタートから鈴木が先頭に立ち、西武台千葉・阿部宥斗(3年)と市船橋・小國利玖汰(3年)が続く。

5km通過は14分50秒。鈴木はあえてゆったり入り、スピードに強弱をつけてライバルの疲労を誘った。そして7kmでスパート。そこからの3kmで、後続に対し45秒差をつけた。アップダウンが連続するコースで区間新記録の28分51秒で駆け抜けた。

目安の29分00~10秒を上回り、ライバルに大差をつける使命もクリア。「イメージしたとおりの走りができ、自分の中では満点でした」と鈴木。中継後、鈴木にはめずらしく両こぶしを広げるポーズで充足感を表した。

3区終了時で西武台千葉が26秒差まで追い上げてきたものの、4区の神邑亮佑(3年)が区間賞の走りで1分02秒のアドバンテージを築いて決着。6区の松村達也(3年)、7区の和久井夏輝が連続区間新をマークして、2年前の自校が出した大会記録を24秒更新した。

大橋一博監督は「西武台千葉、市船橋ともつれることも想定するなか、想定より1つ早い4区から抜け出していけました」と納得の表情。分厚い選手層をじっくりと育て、全国を見据える。

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女子の市船橋は、1区で成田に13秒リードされたものの、2区の横山桃花(2年)が中間点で逆転。2区以降の4連続区間賞でリードを広げた。

それでも前回より17秒劣る優勝タイムに、石川友晴監督は「全体的にもう少しやれたかなと思います」。立役者の横山も「優勝はうれしかったけど、反省のほうが大きいです」と気を引き締めていた。

この大会では都大路切符を手に入れられなかったが、2時間7分台で続いた男子2位の西武台千葉、3位の市船橋、女子2位の成田などが、11月16日の関東高校駅伝(群馬・前橋)で、南関東地区代表の獲得を目指す。

全国大会は12月22日、京都市のたけびしスタジアム京都を発着点に行われる。

文/奥村 崇

全国高校駅伝の出場権を懸けた千葉県高校駅伝が10月26日、県スポーツセンター東総運動場折り返しコースで行われ、男子(7区間42.195km)は八千代松陰が大会新記録の2時間4分33秒で、7年連続16回目の制覇。女子(5区間21.0975km)は市船橋が1時間11分24秒で2年連続21回目の優勝を果たした。全国大会の出場回数は八千代松陰が7年連続17回目、市船橋は2年連続21回目となる。 男子は八千代松陰がすべてトップ中継。昨年まで全国高校駅伝で2年連続3位、今年のインターハイに3種目9人を送り込んだ強さを発揮した。 インターハイ5000mで13分39秒85をマークして日本人トップ(2位)の鈴木琉胤(3年)が、満を持して1区に登場。スタートから鈴木が先頭に立ち、西武台千葉・阿部宥斗(3年)と市船橋・小國利玖汰(3年)が続く。 5km通過は14分50秒。鈴木はあえてゆったり入り、スピードに強弱をつけてライバルの疲労を誘った。そして7kmでスパート。そこからの3kmで、後続に対し45秒差をつけた。アップダウンが連続するコースで区間新記録の28分51秒で駆け抜けた。 目安の29分00~10秒を上回り、ライバルに大差をつける使命もクリア。「イメージしたとおりの走りができ、自分の中では満点でした」と鈴木。中継後、鈴木にはめずらしく両こぶしを広げるポーズで充足感を表した。 3区終了時で西武台千葉が26秒差まで追い上げてきたものの、4区の神邑亮佑(3年)が区間賞の走りで1分02秒のアドバンテージを築いて決着。6区の松村達也(3年)、7区の和久井夏輝が連続区間新をマークして、2年前の自校が出した大会記録を24秒更新した。 大橋一博監督は「西武台千葉、市船橋ともつれることも想定するなか、想定より1つ早い4区から抜け出していけました」と納得の表情。分厚い選手層をじっくりと育て、全国を見据える。 女子の市船橋は、1区で成田に13秒リードされたものの、2区の横山桃花(2年)が中間点で逆転。2区以降の4連続区間賞でリードを広げた。 それでも前回より17秒劣る優勝タイムに、石川友晴監督は「全体的にもう少しやれたかなと思います」。立役者の横山も「優勝はうれしかったけど、反省のほうが大きいです」と気を引き締めていた。 この大会では都大路切符を手に入れられなかったが、2時間7分台で続いた男子2位の西武台千葉、3位の市船橋、女子2位の成田などが、11月16日の関東高校駅伝(群馬・前橋)で、南関東地区代表の獲得を目指す。 全国大会は12月22日、京都市のたけびしスタジアム京都を発着点に行われる。 文/奥村 崇

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