2024.06.27
◇第108回日本選手権(6月27日~30日/新潟・デンカビッグスワンスタジアム)1日目
第108回日本選手権の1日目が行われ、男子ハンマー投では中川達斗(サトウ食品新潟アルビレックスRC)が2投目に日本歴代6位となる72m71を投げ、大会初優勝を飾った。
兵庫・姫路工高出身。高校時代はインターハイ、U20日本選手権でともに2位に入っている。高校卒業後はハンマー投の名門・九州共立大に進学。そこで実力をさらにつけて、大学院時代の2021、22年と日本インカレ連覇を果たし、22年には学生歴代3位(当時)となる71m39をマークしていた。
日本選手権は2019年の2位が最高だったが、社会人2年目にして悲願の日本選手権のタイトルを獲得。「地元の期待をかたちにできてうれしい。自己ベストで優勝することが目標だったので、それが達成でき今後の自信になります」と笑顔が弾けた。
これまで、「記録を狙って出力を上げていくと力みが出て崩れてしまうことが多かった」という反省もあり、今回は「練習の時からしっかり脱力して投げることを意識して取り組んできた成果を出せた」と中川。1投目に70m15とトップ8に進む記録を残し、2投目に今年3月に出した自己記録を66cm更新する一投で優勝を決めた。
「今回は気持ちも空回りすることなく、リラックスして投げることができた。2投目は今までになくいった感覚がありました」と笑顔で振り返る。
初の日本一に、「これで少し殻を破れた。今回の結果に満足することなく、少しずつでもベストを更新していけるよう努力していきたい」と意気込みを口にする。
大きな目標として室伏重信氏の日本歴代2位(75m96)を掲げる。「今回の2投目の動画を見ても、まだ記録を狙えるように感じました。まだまだ身体が絞り切れていない部分があるので、もっとキレを出しベストを73m台に乗せ、少しずつ世界に近づいていければ」とビジョンを描く。
1投目に70m94を放った古旗崇裕(サポートゼン)が前々回に続く2位。アジア投てき選手権で日本歴代4位の73m91をマークし、連覇を目指した福田翔大(住友電工)は70m90で3位に終わった。
文/花木 雫
男子ハンマー投日本歴代10傑
84.86 室伏広治(ミズノ) 2003. 6.29 75.96 室伏重信(中京大教) 1984. 7.15 74.08 土井宏昭(ファイテン) 2007. 6.16 73.91 福田翔大(住友電工) 2024. 6.14 72.92 柏村亮太(ヤマダホールディングス) 2023. 5. 3 72.71 中川達斗(新潟アルビレックスRC) 2024. 6.27 72.47 海老原亘(三英社) 2000. 6.25 72.43 野口裕史(群馬綜合ガードシステム) 2013.10. 7 71.34 古旗崇裕(BUAC) 2022. 6.10 71.22 墨訓煕(小林クリエイト) 2022. 7.17
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking 人気記事ランキング
2024.10.05
田中希実が11月の「北渋RunRunフェスタ」に今年も参加!公道1マイルロードなど実施
-
2024.10.05
-
2024.10.05
-
2024.10.05
-
2024.10.05
-
2024.10.04
-
2024.10.04
2024.10.05
大東大が接戦制して2年連続5度目のV 帝京科学大が初の全国出場決める/関東大学女子駅伝
-
2024.09.29
-
2024.10.05
-
2024.10.02
2024.09.19
アシックスから安定性と快適性を追求したランニングシューズ「GT-2000 13」が登場!
-
2024.09.17
-
2024.09.28
-
2024.10.05
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2024.10.05
田中希実が11月の「北渋RunRunフェスタ」に今年も参加!公道1マイルロードなど実施
渋谷区は11月10日に開催される「北渋RunRunフェスタ 2024」に田中希実(New Balance)が参加することを発表した。 北渋RunRunフェスタは国内初の本格的な1マイルロードレースである「北渋マイル」や、 […]
2024.10.05
100mH大松由季が12秒94の日本歴代5位! 吉居大和は10000mで初の27分台/中部実業団選手権
10月5日、岐阜県多治見市の星ケ台競技場で第25回中部実業団選手権が開催され、女子100mハードルでは大松由季(CDL)が12秒94(±0)の大会新で3連覇を達成した。 大松は広島県出身の28歳。高校、大学と全国大会での […]
2024.10.05
東京世界陸上アンバサダー就任 北口榛花「全身全霊で競技する陸上のお祭り」サニブラウン、橋岡、田中も想い
来年9月に行われる東京世界選手権のアスリートアンバサダーに、北口榛花(JAL)、サニブラウン・アブデル・ハキーム(東レ)、田中希実(New Balance)、橋岡優輝(富士通)、寺田明日香(ジャパンクリエイト)が就任。1 […]
2024.10.05
世界陸上に織田裕二さんが帰ってキター! 北口、サニブラウンらとともにアンバサダーに就任!
東京2025世界陸上財団は10月5日、来年開催される東京世界選手権のスペシャルアンバサダーにタレントの織田裕二さんが就任したことを発表した。 織田さんは、フリーアナウンサーの中井美穂さんとともに、世界陸上を放送するTBS […]
Latest Issue 最新号
2024年10月号 (9月13日発売)
●Paris 2024 Review
●別冊付録/学生駅伝ガイド 2024 秋
●福井全中Review
●東京世界選手権まであと1年
●落合晃の挑戦