HOME 国内

2023.10.16

田中希実 5000mでV「最後まで駆け抜ける姿見せたかった」/鹿児島国体
田中希実 5000mでV「最後まで駆け抜ける姿見せたかった」/鹿児島国体

田中希実(兵庫・New Balance)

◇鹿児島特別国体(10月13~17日/鹿児島・鴨池陸上競技場)4日目

鹿児島特別国体の4日目に成年女子5000mが行われ、日本記録保持者の田中希実(兵庫・New Balance)が15分22秒46で貫禄勝ちを収めた。

広告の下にコンテンツが続きます

田中は600m付近で前に出ると、1000mを3分06秒、2000mを6分15秒で通過。3000mを9分26秒で通過してから徐々に後ろが離れ、3600mからは独走状態に。「ラスト1000mを2分40秒近くで上がりたかった」と言うように400mを68秒に上げるなどペースアップしたものの「そこまでの通過プランがあやふやだった」と反省。それでも、「最後の100mは何とか1秒でも削りたいという走りはできました」と胸を張った。

高校生の時に合宿をしてから出場への思いを持ち続けてきた鹿児島国体。800m(2位)とは違い、日本記録を持つ種目だけに注目度もさらに高く、「すごく光栄な反面、どういう走りで魅せようか変に意識していまう部分がありました」と少なからず重圧もあった。

それでも、大きな歓声と桜島を背に、世界を沸かせてきたラストスパートで観客を魅了した。

鹿児島にはもう一つ、思い入れがあったことも明かす。田中の幼少期に、鹿児島出身の元実業団選手である新田百恵(現姓・坂元)さんが実業団チームを退部したあと、田中の両親の元で練習していたという。田中にとって「お姉ちゃんのような存在」で、「再会をすごく楽しみにしていました」。世界的ランナーへと成長した今、「最後まで駆け抜ける姿を見せたかった」と話す。

広告の下にコンテンツが続きます

来週、ミドルディスタンスサーキットで800mと1000mに出場予定。「11月はいったん休養して、12月に最後のレースに出るなら、調子がつかみきれませんが参加標準記録を狙うかどうか」と、まだ切っていない5000mのパリ五輪の参加標準記録(14分52秒00)を切って内定も視野に入れていた。

思い出いっぱいの鹿児島。「今も楽しめていますが、数年後に思い返すと良い思い出になると思います」と笑顔で締めくくった。

◇鹿児島特別国体(10月13~17日/鹿児島・鴨池陸上競技場)4日目 鹿児島特別国体の4日目に成年女子5000mが行われ、日本記録保持者の田中希実(兵庫・New Balance)が15分22秒46で貫禄勝ちを収めた。 田中は600m付近で前に出ると、1000mを3分06秒、2000mを6分15秒で通過。3000mを9分26秒で通過してから徐々に後ろが離れ、3600mからは独走状態に。「ラスト1000mを2分40秒近くで上がりたかった」と言うように400mを68秒に上げるなどペースアップしたものの「そこまでの通過プランがあやふやだった」と反省。それでも、「最後の100mは何とか1秒でも削りたいという走りはできました」と胸を張った。 高校生の時に合宿をしてから出場への思いを持ち続けてきた鹿児島国体。800m(2位)とは違い、日本記録を持つ種目だけに注目度もさらに高く、「すごく光栄な反面、どういう走りで魅せようか変に意識していまう部分がありました」と少なからず重圧もあった。 それでも、大きな歓声と桜島を背に、世界を沸かせてきたラストスパートで観客を魅了した。 鹿児島にはもう一つ、思い入れがあったことも明かす。田中の幼少期に、鹿児島出身の元実業団選手である新田百恵(現姓・坂元)さんが実業団チームを退部したあと、田中の両親の元で練習していたという。田中にとって「お姉ちゃんのような存在」で、「再会をすごく楽しみにしていました」。世界的ランナーへと成長した今、「最後まで駆け抜ける姿を見せたかった」と話す。 来週、ミドルディスタンスサーキットで800mと1000mに出場予定。「11月はいったん休養して、12月に最後のレースに出るなら、調子がつかみきれませんが参加標準記録を狙うかどうか」と、まだ切っていない5000mのパリ五輪の参加標準記録(14分52秒00)を切って内定も視野に入れていた。 思い出いっぱいの鹿児島。「今も楽しめていますが、数年後に思い返すと良い思い出になると思います」と笑顔で締めくくった。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.12.27

立命大の連覇か、城西大の2冠か、名城大の復権は!?今年最後の駅伝の行方を占う/富士山女子駅伝

◇2025富士山女子駅伝(12月30日/静岡・富士山本宮浅間大社前~富士総合運動公園陸上競技場:7区間43.4km) 大学女子2大タイトルの一つ、富士山女子駅伝が12月30日に行われる。優勝候補のチームをチェックしていく […]

NEWS 箱根駅伝Stories/初の総合優勝狙う國學院大 「堅実な駅伝をすれば勝機を見いだせる」 悲願達成へ“山攻略”を

2025.12.27

箱根駅伝Stories/初の総合優勝狙う國學院大 「堅実な駅伝をすれば勝機を見いだせる」 悲願達成へ“山攻略”を

新春の風物詩・第102回箱根駅伝に挑む選手やチームを取り上げる「箱根駅伝Stories」。学生三大駅伝最終決戦に向かうそれぞれの歩みや思いを紹介する。 スローガンに込めた想い 今季、國學院大が掲げたチームスローガンは『は […]

NEWS 國學院大・田中愛睦が5000m14分14秒08でトップ 10000mは城西大・橋本健市が1着/早大競技会

2025.12.27

國學院大・田中愛睦が5000m14分14秒08でトップ 10000mは城西大・橋本健市が1着/早大競技会

2025年度第7回早大競技会は12月27日、埼玉県所沢市の早大所沢キャンパス織田幹雄記念陸上競技場で行われ、男子5000mは國學院大の田中愛睦(3年)が14分14秒08で全体トップだった。 千葉・八千代松陰高出身の田中は […]

NEWS 村竹ラシッドがG1プレゼンター登場「うれしそうな雰囲気伝わりました」レースに馬券に大興奮

2025.12.27

村竹ラシッドがG1プレゼンター登場「うれしそうな雰囲気伝わりました」レースに馬券に大興奮

男子110mハードル日本記録保持者の村竹ラシッド(JAL)が日本中央競馬会のJ・G1中山大障害(中山競馬場)の表彰式にプレゼンターとして登壇した。 大の競馬好きとして知られる村竹。以前から「プレゼンターをしてみたい」とい […]

NEWS “5強”による大激戦か!? 3連覇へ青学大、全日本王者・駒大、初V狙う國學院大、早大、中大が挑戦/箱根駅伝

2025.12.27

“5強”による大激戦か!? 3連覇へ青学大、全日本王者・駒大、初V狙う國學院大、早大、中大が挑戦/箱根駅伝

第102回東京箱根間往復大学駅伝は2026年1月2日に往路、3日に復路の全10区間217.1kmで行われる。 今回も前回10位までのシード10校と予選会を通過した10校、オープン参加の関東学生連合チームを加えた計21チー […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2026年1月号 (12月12日発売)

2026年1月号 (12月12日発売)

箱根駅伝観戦ガイド&全国高校駅伝総展望
大迫傑がマラソン日本新
箱根駅伝「5強」主将インタビュー
クイーンズ駅伝/福岡国際マラソン
〔新旧男子100m高校記録保持者〕桐生祥秀×清水空跳

page top