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2023.05.30

日本選手権みどころ男子フィールド編/橋岡優輝、吉田弘道ら大注目の走幅跳 やり投はディーン元気らが激突 世界陸上8位・真野友博ら走高跳も好勝負の予感
日本選手権みどころ男子フィールド編/橋岡優輝、吉田弘道ら大注目の走幅跳 やり投はディーン元気らが激突 世界陸上8位・真野友博ら走高跳も好勝負の予感

やり投のディーン元気と走幅跳の橋岡優輝、吉田弘道

80mスロワーがそろうやり投はディーン元気が連覇狙う

やり投は好勝負の予感が漂う。オレゴン9位のディーン元気(ミズノ)は順調で、セイコーGGPで82m03を投げて優勝した。ブダペスト世界選手権の参加標準記録(85m20)には届いていないがワールドランキングでの出場権獲得は濃厚。しっかり連覇を狙ってくるだろう。

オレゴン代表の小椋健司(エイジェック)、今季83m54(日本歴代5位)を放っている﨑山雄太(愛媛陸協)、学生史上3人目の80mスロワーとなった巖優作(筑波大)が好調。春先に82m99を投げている新井涼平(スズキ)はセイコーGGPを欠場。調子を上げられるか。

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円盤投は60m超えのベストを持つ堤雄司(ALSOK群馬)、湯上剛輝(トヨタ自動車)、幸長慎一(四国大)の三つ巴。第一人者の堤は2012年に初優勝してから前回まで11回中9度の優勝を誇り、昨年まで4連覇中だ。18年に湯上が日本新(当時)3連発で初優勝。幸長が勝てば初優勝となる。

砲丸投は、前回18m29で村上輝(日本体育施設)が初優勝。若手のホープであるアツオビン・ジェイソン(福岡大)、2度の優勝歴を誇る武田歴次(四国急行)、アキレス腱のケガから復活してきた森下大地(第一学院高教)、奥村仁志(センコー)らで19mにどれだけ近づくか。

ハンマー投は過去4度の優勝を誇る柏村亮太(ヤマダホールディングス)が好調。静岡国際では72m92の自己新を放っている。一時のスランプ気味から脱しつつある2年前の王者・福田翔大(日大院)、中川達斗(新潟アルビレックスRC)らの争いになる。

ブダペスト世界選手権はもちろん、来年のパリ五輪を見据えた時にはアジア選手権とアジア大会の最大2枠の代表入りも重要になってくる。

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日本選手権は6月1日から4日まで、大阪・ヤンマースタジアム長居で開催。NHKでテレビ中継され、初日はBS1で18時00分から、2日目はBS1で18時30分から、総合で19時30分から、3日目は総合で16時30分から、4日目は総合で16時30分から中継されるほか、日本陸連YouTubeチャンネルでライブ配信も実施される。

ブダペスト世界選手権、そしてアジア選手権(バンコク)、アジア大会(杭州)の代表選考会を兼ねた第107回日本選手権が6月1日から4日まで、大阪・ヤンマースタジアム長居で開かれる。日本一の称号を懸けた熱き戦いの見どころ【男子フィールド種目】をチェックしていく。

走幅跳は橋岡優輝、吉田弘道ら激戦

前回まで2連覇、通算5度の優勝を誇る橋岡優輝(富士通)が強さを誇ってきた走幅跳だが、今季は少し様相が異なる。ドーハ世界選手権(8位)、東京五輪(6位)、オレゴン世界選手権(10位)の橋岡。今季は米国で8m11を跳んでシーズンインした。 しかし、セイコーゴールデングランプリ(セイコーGGP)では右脚に違和感があった影響で7m90(-0.5)の8位。まだブダペスト世界選手権の参加標準記録(8m25)に届いていないが、抜群の調整力を持つだけに日本選手権にしっかり調子を合わせてきそうだ。 橋岡の1強状態に待ったをかけたのが吉田弘道(神崎郡陸協)。セイコーGGPではブダペスト世界選手権の参加標準記録をクリアする日本歴代3位の8m26(+1.0)を跳んだ。3位以内に入れば初の世界大会代表をつかみ取る。 昨年のオレゴン世界選手権代表・山川夏輝(佐賀スポ協)も今季は8m00を超えている。日本記録保持者の城山正太郎(ゼンリン)、津波響樹(大塚製薬)ら実力者も調子を上げてきた。 走高跳のブダペスト世界選手権参加標準記録は2m32。これはやや高めの設定だが、ワールドランキングも含めて世界選手権出場を狙える選手が多い。昨年のオレゴンで日本人初入賞を果たした真野友博(九電工)は昨年のケガから徐々に復調。アジア室内選手権を制している赤松諒一(アワーズ)、セイコーGGPで日本人トップだった長谷川直人(新潟アルビレックスRC)、瀬古優斗(滋賀陸協)らで競り合いそうだ。 前回王者の江島雅紀(富士通)がケガで戦線離脱している棒高跳。フランスを拠点としている山本聖途(トヨタ自動車)は「5m80が見えている」と条件がそろえば好記録が生まれそう。澤慎吾(きらぼし銀行)や柄澤智哉(日体大)、石川拓磨(東京海上日動CS)、原口篤志(東大阪大)が上位候補に挙がる。 三段跳は前回覇者の伊藤陸(スズキ)がケガのためGPシリーズを欠場。まだ本調子ではなさそうだがどこまで状態を上げてくるか。池畠旭佳瑠(駿河台大AC)は3年ぶりVをもくろむ。

80mスロワーがそろうやり投はディーン元気が連覇狙う

やり投は好勝負の予感が漂う。オレゴン9位のディーン元気(ミズノ)は順調で、セイコーGGPで82m03を投げて優勝した。ブダペスト世界選手権の参加標準記録(85m20)には届いていないがワールドランキングでの出場権獲得は濃厚。しっかり連覇を狙ってくるだろう。 オレゴン代表の小椋健司(エイジェック)、今季83m54(日本歴代5位)を放っている﨑山雄太(愛媛陸協)、学生史上3人目の80mスロワーとなった巖優作(筑波大)が好調。春先に82m99を投げている新井涼平(スズキ)はセイコーGGPを欠場。調子を上げられるか。 円盤投は60m超えのベストを持つ堤雄司(ALSOK群馬)、湯上剛輝(トヨタ自動車)、幸長慎一(四国大)の三つ巴。第一人者の堤は2012年に初優勝してから前回まで11回中9度の優勝を誇り、昨年まで4連覇中だ。18年に湯上が日本新(当時)3連発で初優勝。幸長が勝てば初優勝となる。 砲丸投は、前回18m29で村上輝(日本体育施設)が初優勝。若手のホープであるアツオビン・ジェイソン(福岡大)、2度の優勝歴を誇る武田歴次(四国急行)、アキレス腱のケガから復活してきた森下大地(第一学院高教)、奥村仁志(センコー)らで19mにどれだけ近づくか。 ハンマー投は過去4度の優勝を誇る柏村亮太(ヤマダホールディングス)が好調。静岡国際では72m92の自己新を放っている。一時のスランプ気味から脱しつつある2年前の王者・福田翔大(日大院)、中川達斗(新潟アルビレックスRC)らの争いになる。 ブダペスト世界選手権はもちろん、来年のパリ五輪を見据えた時にはアジア選手権とアジア大会の最大2枠の代表入りも重要になってくる。 日本選手権は6月1日から4日まで、大阪・ヤンマースタジアム長居で開催。NHKでテレビ中継され、初日はBS1で18時00分から、2日目はBS1で18時30分から、総合で19時30分から、3日目は総合で16時30分から、4日目は総合で16時30分から中継されるほか、日本陸連YouTubeチャンネルでライブ配信も実施される。

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