◇第99回箱根駅伝・往路(1月2日:東京・大手町~神奈川・箱根町/5区間107.5km)
第99回箱根駅伝の往路が行われ、駒大が19年ぶりの往路優勝を果たした。
往路5人中、2区の田澤廉(4年)と4区の鈴木芽吹(3年)以外の3人が初出場。そのうち、圧巻だったのが5区の山川拓馬(1年)だ。
4区の鈴木からトップでタスキをもらったが、ライバル・青学大とは同タイム中継。相手は初出場ながら上りに定評のある4年生の脇田幸太郎だっただけに、プレッシャーもあったかもしれない。
しかし、そんなことを微塵も感じさせない堂々とした走りを披露した。3.5km付近の函嶺洞門で15秒差をつけると、その後は首位を独走。一時は2位に上がった中大の阿部陽樹(2年)に15秒差まで迫られたが、下りに入ると引き離し、フィニッシュでは30秒差をつけた。
「初出場でわからないことも多かったですが、下りでしっかり離せたことは良かったです」と山川。1年生として区間4位(1時間10分45秒)は立派な成績だが、区間賞を逃して「少し悔しい」と、大物ぶりを見せた。
駒大は前回区間4位の金子伊吹(3年)も5区候補として準備していた。しかし、全日本大学駅伝で4区区間賞と台頭してきた山川が上りを希望し、「金子よりも順調に練習を積めていた」(大八木弘明監督)ことから、起用が決まった。
山川は長野県箕輪町出身。「昔から平地のほうが少ないような場所で練習してきました。と言い、高校入学頃から「箱根駅伝の上りを走りたい、“山の神”になりたい」と、5区を熱望してきた。
来年度以降のさらなる活躍が期待される存在へと成長を遂げたが、まずは総合優勝と学生駅伝3冠が懸かる復路に向けて「全力でサポートしていきたい」と、チームの歓喜を楽しみにしている。
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