2022.11.04
◇第63回東日本実業団対抗駅伝(11月3日/埼玉・7区間76.9km)
来年1月1日に上州路を舞台に開催される全日本実業団対抗駅伝(ニューイヤー駅伝)の予選会を兼ねた第63回東日本実業団対抗駅伝は11月3日、さいたま市の埼玉県庁前から熊谷市の熊谷スポーツ文化公園陸上競技場までの7区間・76.9kmのコースで行われ、富士通が3時間42分01秒で3年連続5回目の優勝を飾った。2位のHondaに40秒の大差をつけた。
コロナ禍の影響で公道を使わず、熊谷スポーツ文化公園内の周回路で行われた昨年、一昨年はアンカー決戦にもつれたが、今年は4区の横手健で単独首位に立つと、後半は圧巻のタスキリレー。今年度からチーム全体を率いる高橋健一監督の第一声は「ホッとしています」だった。
「正直、3連覇はうれしいんですよ。でも、未だにここで予選落ちをしたことが頭から離れなくて……」
富士通にとって4年前に起きた悪夢。2019年の東日本大会で17位にとどまり、全日本実業団駅伝への連続出場が「29」で途切れた。
そこから一丸となってチームを再生し、21年のニューイヤー駅伝では12年ぶりの優勝。「予選落ち」の悔しさを払拭する快走に沸いたが、連覇が懸かった今年の元日は、12位にとどまったことがまた高橋監督(当時は駅伝監督)の胸をざわつかせた。
高橋監督が「失敗だった」という失速の要因はいくつかある。2区の外国人ランナーが2番手の選手だったこと。最長4区に起用した東京五輪マラソン代表の中村匠吾が区間26位に終わったこと、など。次の全日本大会に向けて今、高橋監督が一番頭を悩ませるのが「東日本のメンバーにマラソン組をどう絡めるか」。
オレゴン世界選手権のマラソン代表だった鈴木健吾や中村は故障明けで今回補欠に回ったが、「距離の長い全日本ではどうしてもマラソン組を使いたくなる」のが本音。しかし、「それで(前回)失敗した」ことも高橋監督の反省材料としては大きい。
「東日本で走らなかった選手の中にも使いたかった選手が数名いるので、次はマラソン組に頼らずやりたい、という気持ちもあります」
昨年はアンカーで、今年は4区でチームの東日本大会優勝を決定づけた29歳の横手は「まだ全日本でチームに貢献できてないので」と、ニューイヤー駅伝での出番を渇望する。
「夏合宿からマラソンを意識した練習をしている」という横手あたりにエース区間を任せられるチーム事情になれば、高橋監督の言う「マラソン組の起用回避」が現実味を増す。

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