◇東京世界陸上(9月13日~21日/国立競技場)1日目
開会式終了後に幕を開ける初日のイブニングセッション。いきなり男子3000m障害1組目に、悲願のメダル獲得を目指す三浦龍司(SUBARU)が登場する。7月のダイヤモンドリーグ・モナコ大会でマークした8分03秒43は、今季世界ランク3位。同組でも自己記録を含めてトップタイムを持っており、普通に走れば、予選通過ラインの5着まで入ることは問題ないだろう。15日夜に行なわれる決勝にしっかり足慣らしし、弾みをつけたい。
世界大会5連勝中のエル・バッカリ(モロッコ)と、世界記録保持者のラメチャ・ギルマ(エチオピア)はともに3組目に入った。三浦にとって最大のライバルとなる2人の走りに注目だ。
男子100m予選には、サニブラウン・アブデル・ハキーム(東レ)、桐生祥秀(日本生命)、守祐陽(大東大)が登場。守は今季世界ランク1位の9秒75をマークしているキシェーン・トンプソン(ジャマイカ)と同じ2組目に。桐生は3組で連覇を目指すノア・ライルズと激突する。サニブラウンはアカニ・シンビネ(南アフリカ)、ファーディナンド・オマンヤラ(ケニア)らと最終組に入った。
女子1500mに田中希実(New Balance)と、木村友香(積水化学)が登場。1組目の田中は自身を含めて3分台の記録を持つ選手が8人が入る激戦のなか、初の決勝進出なるか。6年ぶりに世界陸上出場の木村は3組目。粘りを見せたい。
跳躍勢で、先陣を切るのは女子走幅跳予選の秦澄美鈴(住友電工)。6m75の予選通過ラインに迫る跳躍を期待したい。
今季世界記録を樹立している、男子棒高跳のアルマンド・デュプランティス(スウェーデン)と、女子1500mにフェイス・キピエゴン(ケニア)もそれぞれ予選に挑む。
初日の決勝種目は3つ。トラック種目最初のメダリストが決まる女子10000mは前回のブタペスト大会を制したグダフ・ツェガイ(エチオピア)と、昨年のパリ五輪金メダルのベアトリス・チェベト(ケニア)が優勝争いの軸。5000mにも出場するライバル対決の第1ラウンドの結末はー-。前回(7位)に続く、2大会連続入賞を目指す廣中璃梨佳(日本郵政グループ)、初出場の矢田みくに(エディオン)が力を発揮したいところだ。
男子砲丸投は絶対王者のライアン・クルーザー(アメリカ)、今季好調のレオナルド・ファッブリ(イタリア)を軸とした覇権争いか。最終種目は男女混合4×400mリレー。選手層が厚いアメリカの連覇か、オランダがパリ五輪に続き、頂点に輝くか。他国の失格もあり、繰り上がりで初の決勝進出に滑り込んだ日本は、予選でマークした日本記録(3分12秒08)をさらに更新したいところだ。
文/田中葵
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