2024.06.17
◇インターハイ北九州地区大会(6月14日~17日/長崎・トランスコスモススタジアム長崎)3日目
福岡インターハイの出場を懸けた北九州地区大会の3日目が行われ、女子七種競技は井上みさき(長崎日大3)が4796点の大会新で大会2連覇を達成。前日の男子八種競技を制した樫山鳴(3年)に続き、長崎日大勢が混成種目で男女優勝を飾った。
井上は昨年の全国大会では8位入賞。大会記録の更新は2005年以来19年ぶりとなり、「最後の800mで2分27秒を切ればよかったので、ペース配分を考えながら、最後は力を出し切りました」と狙い通りのレースを笑顔で終えた。
県大会で左足首靱帯を損傷し、1m60の記録を持つ走高跳は1m43に止まるなど力を出し切れない種目もあった。それでも砲丸投と走幅跳ではベストをマーク。総合でも自己記録を49点上回って、全体の底上げを印象づけた。「今年はレベルが高いので、入賞するには4800点が必要だと思っています」(井上)と、2年連続の全国入賞に向けて、さらなる成長を自身に課した。
女子ハンマー投は、工藤実幸乃(筑豊3福岡)が3回目に54m39を投げて大会新V。「記録を狙いすぎて、ファウルが多かったのが反省点です」と内容に課題は残ったが、県大会の54m58に続く54m超えと安定した投てきを見せる。「55m台の手応えはあるので、次こそは投げたいです」と自信をのぞかせた工藤。円盤投では5位に入賞しており、最終日の砲丸投でも全国出場を目指す。
男子4×100mリレーでは、九産大九産(福岡)が、南雄途(1年)、荒木星哉(3年)、梅野龍誠(3年)、山下学仁(2年)でつなぎ、北九州大会初制覇。予選から40秒39と、前回大会で東福岡(福岡)が樹立した大会記録(40秒64)を上回り、準決勝40秒58、決勝40秒64と好記録を並べた。メンバーたちは、バトンがうまく渡れば出せるタイムであると、浮き足立つことなく今回の結果を受け止める。地元開催となるインターハイは39秒台、そして全国制覇に向けて強い意欲を示している。
また、女子4×100mリレーは大分雄城台(大分)が46秒39で快勝。2019年から5大会連続(20年は中止)の優勝となり、インターハイは45秒台を目標に掲げた。
男子やり投は63m33の記録を持つ榎本禮斗(純真3福岡)が62m02で優勝。U20アジア選手権男子走高跳で2m19を跳び、銀メダルを獲得している中谷魁聖(福岡第一3福岡)は、2m10で2連覇を飾っている。
全国インターハイは7月28日から8月1日に福岡市の博多の森陸上競技場で開催。各地区大会の上位6位までが出場する。(男女競歩は5位、女子棒高跳、女子三段跳、女子ハンマー投は4位、混成は3位+各地区4から6位の記録上位5位まで)
文/田端慶子
インターハイ北九州大会優勝者一覧をチェック!
●男子 100m 宮脇英(佐伯鶴城3大分) 10秒40(+2.0) 400m 栗原悠人(近大福岡2福岡) 47秒56 800m 中島颯太(白石3佐賀) 1分51秒97 1500m 今村仁(鳥栖工2佐賀) 3分49秒78 5000m 辻誉(福岡第一3福岡) 14分36秒71 400mH 岩本咲真(東福岡2福岡) 52秒00 5000m競歩 上村洋司郎(大牟田3福岡) 22分18秒73 4×100mR 九産大九産(福岡) 40秒64=大会タイ(予選40秒39=大会新) 走高跳 中谷魁聖(福岡第一3福岡) 2m10 棒高跳 牛島勇人(九産大九産3福岡)4m50 走幅跳 大森恵偉音 (福岡第一2福岡)7m38(-1.2) 砲丸投 石丸大智(純真2福岡) 15m59 ハンマー投 村島悠斗(長崎日大2長崎) 55m13 やり投 榎本禮斗(純真3福岡) 62m02 八種競技 樫山鳴(長崎日大3長崎) 5664点 [adinserter block="4"] ●女子 100m 小谷凛(純心女3長崎) 12秒11(-0.4) 400m 坂本紗季 (福岡大大濠3福岡) 54秒96 800m 小松美咲(中村学園女2福岡) 2分11秒69 1500m 川西みち(自由ケ丘3福岡) 4分24秒25 400mH 福岡梓音(中村学園女3福岡) 60秒87 5000m競歩 山中日花里(宗像3福岡) 23分53秒46 4×100mR 大分雄城台(大分) 46秒39 走高跳 藤原華瑠子(純心女3長崎) 1m64 棒高跳 水野りこ(大分西3大分) 3m50 走幅跳 原琉心(中村学園女3福岡) 5m98(-0.4) 円盤投 塩川琴巴(近大福岡3福岡) 38m90 ハンマー投 工藤実幸乃(筑豊3福岡) 54m39 やり投 福永実由(朝倉3長崎) 48m59 七種競技 井上みさき(長崎日大3長崎) 4796点=大会新RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.11.05
仙台国際ハーフの来年大会の日程が決定 国内レースによる「ジャパンプレミアハーフシリーズ」
2025.11.05
「アスリート・オブ・ザ・イヤー」最終候補にデュプランティス、ライルズら12人!
-
2025.11.05
-
2025.11.05
-
2025.11.05
-
2025.11.05
-
2025.11.05
2025.11.02
青学大が苦戦の中で3位確保!作戦不発も「力がないチームではない」/全日本大学駅伝
-
2025.11.02
-
2025.11.02
-
2025.11.03
2025.10.18
【大会結果】第102回箱根駅伝予選会/個人成績(2025年10月18日)
2025.11.02
青学大が苦戦の中で3位確保!作戦不発も「力がないチームではない」/全日本大学駅伝
-
2025.10.18
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.11.05
日本陸連と広島テレビ放送が 「スポーツを通じて誰もが自分らしく活躍できる社会づくりに関する連携協力協定」を締結
11月5日、日本陸連は広島テレビ放送株式会と「スポーツを通じて誰もが自分らしく活躍できる社会づくりに関する連携協力協定」を結んだことを発表した。陸上競技を通じて人と人をつなぎ、すべての人が心身ともに健やかで、自分らしく生 […]
2025.11.05
仙台国際ハーフの来年大会の日程が決定 国内レースによる「ジャパンプレミアハーフシリーズ」
仙台国際ハーフマラソン大会実行委員会は、2026年大会の日程が5月10日に決まったと発表した。定員は10,000人とし、エントリーは11月18日から順次開始される。 国内主要ハーフマラソン6大会が連携する「ジャパンプレミ […]
2025.11.05
「アスリート・オブ・ザ・イヤー」最終候補にデュプランティス、ライルズら12人!
世界陸連(WA)はワールド・アスレティクス・アワード2025「ワールド・アスリート・オブ・ザ・イヤー」の最終候補者を発表した。 トラック、フィールド、競技場外種目の各部門で、10月に発表された候補者の中から男女2選手ずつ […]
2025.11.05
キヤノンAC九州の中村日菜多が退部「最後まであきらめずに頑張れた」高校時代から駅伝で活躍
キヤノンAC九州は10月末で中村日菜多の退部を発表した。 中村は熊本県出身の21歳。ルーテル学院高ではトラックでインターハイこそ届かなかったものの、3000mで9分38秒80を持ち、3年時に全国高校駅伝に出場して5区を務 […]
2025.11.05
エディオン・古木愛莉が10月末で退部・退社 ルーテル学院高時代に全国高校駅伝1区5位
エディオン女子陸上競技部は11月4日、古木愛莉の退部、退社を発表した。 古木は熊本・ルーテル学院高出身で、今年4月に入社。昨年のインターハイ3000mで13位と力走し、2年時には全国高校駅伝の1区で5位の活躍を見せている […]
Latest Issue
最新号
2025年11月号 (10月14日発売)
東京世界選手権 総特集
箱根駅伝予選会&全日本大学駅伝展望