2025.12.14
◇全国中学校駅伝(12月14日/滋賀・希望が丘文化公園:女子5区間12km)
第33回全国中学校駅伝の女子が行われ、京山(岡山)が42分07秒で優勝を飾った。これで5~7回の御殿場(静岡)、22~26回に5連覇の桂(京都)に続く、史上3チーム目の3連覇を飾った。
歓喜の輪に涙があふれる。名指導者・横山純子監督が「生徒たちは3連覇に向けて大きなプレッシャーを感じながら過ごしてきました」と教え子たちを慮る。
前回連覇を達成した経験者3人が残るが、エース・石原万結(現/仙台育英高・宮城)といったチームを引っ張ってくれた先輩が抜けたなかでチーム力を高めてきた。
中西彩葉(2年)は1500mで4分31秒42をマークし、800mで全中3位などスピードアップ。主将の下田千紗都(3年)も1500m4分35秒07まで記録を向上させた。
前回2区を務めた中西が1区へ。「1秒でも早く次の人に渡せるように全力を尽くしました」。トップから16秒差の6位でスタートすると、タスキを受けた初出場の宿野木由里(2年)が「力を出し切ろうと思った」と力走。区間3位で2番手に上がる。ここから京山の駅伝力が発揮される。
1年時から3区を走ってきた“スペシャリスト”岩﨑芽生が、連続区間賞は逃したものの、タスキを受けた時は13秒離れていたトップを行く黒石野(岩手)を一度は捕えてトップに立つ場面も。最後は離されたが、区間3位で5秒差に詰めてみせた。
4区の宮永佳奈(2年)は黒石野に差を広げられ「申し訳ない」と涙したが、区間2位と立派な走り。最後はエースがきっちり役割を果たす。14秒差で追いかけた下田は、「最後出し切ろうと思って走った」と快走。中間点で黒石野に追いつくと、一気に突き放して区間賞でV3のテープを切った。
3連覇すべてを経験した岩﨑は「苦しんだ1年でしたが、支えてくださった先生方やチームメイトに恩返しする気持ちで走りました」と涙。主将の下田は「仲良くて、みんなで頑張って、みんなで一生懸命練習してきた」と胸を張った。
横山監督は「一人ひとりが各区間で力を出してくれました」と労う。区間賞は1人ながら、全員が区間ひとケタ。まさに全員駅伝での3連覇だった。“無敗”の3年生2人は抜けるが、3人が残る来年。史上2チーム目の4連覇へ、明日から研鑽の日々がまた始まる。
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