2025.06.22
広島インターハイ出場を懸けた中国地区大会の2日目が行われ、男子100mでは渡邊隆喜(広島国際学院3)が大会記録および自己記録を更新する10秒39(+1.3)で優勝を飾った。
レースは広島県大会優勝者の荒谷匠人(近大東広島2)との接戦となった。両者は予選から10秒5台のタイムを出し、準決勝ではお互いが10秒42で自己記録を更新させる。ハイレベルな争いとなった決勝では、渡邊が県大会での雪辱を果たして優勝。荒谷も準決勝と同タイムを記録し、わずかな差で2位に続いた。
地元で開催されるインターハイへの思いが強い渡邊は、全国大会を競技人生の集大成と位置づけている。「決勝ではトップスリーに入りたい。今日のレースで、その位置に近づけたんじゃないかと思います」と意気込みを語った。
一方の荒谷は、「他の選手を意識しすぎて、自分の弱さが出てしまった。自分より速い選手がいるという事実は、存在として大きい」と振り返る。2人が高いにライバルとして高めあい、全国の精鋭を広島で迎えるつもりだ。
両者とも清水空跳(星稜2石川)が好記録を出していることを認識している。そのうえで、渡邊は山縣亮太(現・セイコー)が持つ10秒30の中国高校記録を目指し、荒谷も自身のスタンスを貫きながら10秒3台でのインターハイ入賞を狙っている。互いが好影響を与え合いながら、地元開催となる広島インターハイを大いに盛り上げてくれるに違いない。
大会前から注目種目とされていた女子100mでは、激しい接戦が繰り広げられた。予選では、松本真奈(広島皆実3)が大会記録を上回る11秒63(+1.2)をマーク。決勝でも前田さくら(鳥取敬愛3)を0.09秒抑える11秒48(+3.4)で勝利。さらに、松本が4走を走った4×100mリレーでも、大会新記録となる45秒89で優勝を飾った。
男子5000mでは、残り1000mを切って先頭に立った土間董哉(世羅3広島)が、留学生を振り切って14分05秒06で快勝。男子400mハードルは、小早川智之(県広島3)が自己記録を更新する51秒49で制した。男子三段跳は、前日の走幅跳で脚を痛めた井上敏志(玉野光南3岡山)がアクシデントをはねのけて14m90(+2.3)をジャンプ。男子やり投は藤田翔(府中3広島)が63m10で貫禄を見せた。
全国インターハイは7月25日から29日に広島・ほっとスタッフフィールド広島(広島広域公園陸上競技場)で開催。各地区大会上位6位までが出場する(※男女競歩は5位、女子棒高跳、女子三段跳、女子ハンマー投は4位まで、混成は3位+各地区4~6位の記録上位5名)。
文/松山林太郎
インターハイ中国大会優勝者一覧をチェック!
●男子 100m 渡邊隆喜(広島国際学院3広島) 10秒39(+1.3)=大会新 400m 前﨑陽仁(広島皆実3広島) 48秒02 1500m 桒田旬斗(倉敷3岡山) 3分54秒12 5000m 土間董哉(世羅3広島) 14分05秒06 400mH 小早川智之(県広島3広島) 51秒49 5000m競歩 荒木陽向(倉敷南3岡山) 22分03秒37 4×100mR 広島皆実 41秒14 棒高跳 土江駿多(大社3島根) 4m80 走幅跳 德光晃(益田東3島根) 7m19(+2.1) 三段跳 井上敏志(玉野光南3岡山) 14m90(+2.3) 砲丸投 赤澤瑠依(玉野光南3岡山) 17m03=大会新 ハンマー投 高見晃史郎(松江工3島根) 64m58=大会新 やり投 藤田翔(府中3広島) 63m10 八種競技 宮地佑一(岡山操山3岡山) 5202点 [adinserter block="4"] ●女子 100m 松本真奈(広島皆実3広島) 11秒48(+3.4) 400m 江角和華(開星3島根) 55秒07 1500m ジャネット・ジェプコエチ(倉敷3岡山) 4分12秒27 400mH 田中茉穂(倉敷中央2岡山) 60秒57 5000m競歩 石田紗也(玉野光南3岡山) 24分12秒06 4×100mR 広島皆実 45秒89=大会新 走高跳 秋岡里緒(倉敷商3岡山) 1m72 棒高跳 能海花菜(倉敷商3岡山) 3m30 走幅跳 信岡彩瑚(広島工大3広島)5m70(+2.2) 円盤投 太田柚希(大社3島根) 37m08 ハンマー投 東心春(玉野光南3岡山) 49m77 やり投 生田帆南(宇部鴻城3山口) 42m72
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