2026.10.04
◇第32回関東大学女子駅伝(10月3日/千葉・印西市千葉ニュータウン周回コース)
第44回全日本大学女子駅伝関東地区選考会を兼ねた第32回関東大学女子駅伝が10月3日、千葉県印西市の千葉ニュータウン周回コース6区間34.4kmで行われ、大東大が1時間49分51秒の大会新記録で4年連続7回目の優勝を飾った。
「豪雨被害からの復旧もまだ続くような状況で開催していただいたので、まずは大会関係者と印西市の皆様に感謝の気持ちを持って走ろうという中で、4連覇にこだわり、どれだけ攻め続けられるか。今大会はチームとして『勇気ある挑戦をしよう』というのがテーマでした」
今年度からチームを指揮する松尾順菜監督はそう話す。
前回と同じく1区を任された成瀬結菜(2年)が、首位に立った筑波大と18秒差の4位発進。2区に入った瀬戸口凛(1年)は、松尾監督が「夏から勢いを上げていて非常に期待していた」と言うとおり、区間賞の快走で白鷗大と順大をかわして2位に浮上する。
下級生の奮闘に勢いづいたのが、3区から並んだ最上級生トリオだ。3区のサラ・ワンジル(4年)は、首位・筑波大と16秒差の2位でタスキを受けると、序盤から次元の違うスピードを見せて逆転。8.6kmの長丁場のエース区間を独走し、2位に上がった帝京科学大に1分以上の大差をつける圧巻の走りで、3年連続となる区間賞を獲得した。
レース後、ワンジルは「良いチームで4連覇できて良かったです」と笑顔を見せつつも、「全日本で優勝するためには何が足りないかも今日わかった。自信を持って全日本に向かっていきたいです」と頼もしく語り、さらなる高みを見据えた。
4区の平尾暁絵(4年)は、夏は故障に苦しみ、思うように走れない時期が続いたという。「4年生として大丈夫なのかなと、すごく不安に思うこともありました」と明かすが、合宿後半で全体練習に復帰し、状態を上げてきた。「スタッフのみなさんも信じて送り出してくれたので、そのためにもがんばろうと思えました」と、区間2位ながら区間新記録で好走して首位をがっちりと守り抜いた。
そして、5区の野田真理耶(4年)がキャプテンとしての真骨頂を見せる。前半区間で作ったアドバンテージを背に力強く飛び出した野田は、23分27秒の区間新記録を樹立。後続との差をさらに決定的なものにした。その快走を後押ししたのは、アンカーへの熱い思いだった。
「6区の塩﨑(彩理/3年)はずっとケガで苦しんできて、今回がやっと駅伝のデビュー戦でした。私が1秒でも早くタスキを渡して、塩﨑がリラックスして走れるようにしてあげたかったです」
昨秋、自身もケガを経験したからこそわかる苦しみだったのだろう。応援してくれる周囲の温かさも力に変え、主将としての責任を果たす力走は、結果的に大会最優秀選手受賞へとつながる。
主将の思いを受け取ったアンカーの塩﨑も、大学3年目にして初の駅伝で躍動。堂々たる走りで区間トップのタイムを叩き出し、4連覇を示す4本指を掲げて大会記録更新のフィニッシュテープを切った。
松尾監督はレース後、「間に4年生3人がいるという心強さもあったと思いますが、全員がきっちり攻めた挑戦ができたかな、と。今回が駅伝初出場だった瀬戸口と塩﨑も大きな可能性を広げられましたし、全日本に向けて弾みになりました」と充実の表情だった。
ただ、野田が「ここはあくまで通過点」と語ったように、大東大の視線は10月25日に行われる全日本大学女子駅伝に向けられている。特に1年時から主力として戦ってきた4年生は、その思いが強いはずだ。平尾も「4年生として最後の年なので、もう今年しかチャンスはない。悔いの残らないよう全日本は絶対に優勝します」と強い決意を口にした。
盤石の選手層と揺るぎない結束力を携え、大東大は悲願の全国制覇へと突き進む。
力のあるルーキー4人と4年生2人で臨んだ順大が1時間52分37秒で、過去最高順位タイの2位を占めた。藤谷光希(1年)の2位発進から3区で5位まで後退したが、4区の主将・石上栞理(4年)が区間賞&区間新の快走で3人抜き。その後も田島愛理(4年)が最後まで2位を守った。
3区を終えて7位だった日体大は、4区と5区の最上級生が1つずつ順位を上げ、アンカーの佐藤柚優(2年)も2人をかわして3位に入った。
4位の帝京科学大、5位の筑波大、6位の白鷗大、7位の東洋大、8位の玉川大までが全日本大学女子駅伝の出場権を獲得。白鷗大は2017年以来9年ぶり23回目の出場を決めた。前年度の全日本大学女子駅伝、富士山女子駅伝を制した城西大は、6区で途中棄権。なお、全日本はシード権を有しているため出場できる。
第44回全日本大学女子駅伝は10月25日、宮城県仙台市の弘進ゴムアスリートパーク仙台を発着とする6区間38kmで争われる。
文・写真/小野哲史
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