◇第20回アジア大会・陸上競技(9月23~29日/愛知県名古屋市・パロマ瑞穂スタジアム)5日目
名古屋アジア大会の5日目午前セッションに男子マラソン競歩が行われ、勝木隼人(自衛隊体育学校)が3時間3分36秒で金メダルに輝いた。
昨年の東京世界選手権に続き、多くの観衆が詰めかけたレースで競技の普及への思いも強く持つ35歳がアジア大会で2度目の頂点に立った。
直前までの調整は順調で、「大会が始まる前は世界記録を狙おうと思っていました」。だが、2週間前ほどから咳が止まらず、初日のハーフマラソンの審判の判定も把握し、「一気に作戦を変更しました」と話す。
1km4分30秒ほどのペースを刻んでいき、審判の動向を確認。4分15秒ほどまで上げた終盤にベントニーの警告が1枚出たところでペースをやや抑えるも、2枚の警告を受けていた競っていた周應成(中国)が2枚の警告を受けていたことから後退。終盤は悠々と一人旅となった。
周が脱落したところで「勝負には勝ったなと思った」が、「ジャッジの怖さがありました」。最後の2周に入ったところで金メダルを確信したという。
アジア大会では2018年ジャカルタの50kmの金、23年杭州の男女混合団体の銀に続くメダル。さらには昨年の東京世界選手権35kmの銅から2年連続の表彰台となった。「2年連続で自国での国際大会で日本人の最高順位を取らせていただいてすごくうれしいです」と実感を込める。
年齢を重ねるごとに厚みも増している。「間違いなく練習でのタイムは上がっています。去年は勢いで行ってしまいましたが、今年はフォームの修正をしながらもそこそこのペースで行ける。この1年ですごく成長したと思います」。そう笑顔で強調した。
今回の優勝で、来年3月の日本選手権マラソン競歩までの世界ランキングカテゴリーC以上の競技会で2時間58分00秒の派遣設定記録をクリアすれば、来年の北京世界選手権の代表に内定する。
代表選考を勝ち抜いた上で、「来年の世界選手権は時差も少なく、日本と同じ気持ちで臨めると思います。どんな審判が来てもノーレッドカードで行けるような技術を身につけていきたいです」。再び世界の舞台での勝負に照準を定めた。
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