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2026.08.31

日本陸連がインターハイ、全中の暑熱対策を報告 緊急搬送ナシ、高体連専門部とプロジェクト立ち上げへ
日本陸連がインターハイ、全中の暑熱対策を報告 緊急搬送ナシ、高体連専門部とプロジェクト立ち上げへ

暑熱対策の水かけの様子(26年山口全中)

日本陸連が8月31日、第114回理事会を開き、酷暑下で開かれた主催大会のインターハイと全中について、田﨑博道専務理事と、強化部の磯貝美奈子部長が報告した。

日本陸連はWBGT(暑さ指数)31度以上になった場合、競技会を原則中止・中断する方針を定めており、暑熱対策が十分でないと判断した場合は主催しないと関係各所に説明してきた。

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滋賀で行われたインターハイについては、日程を従来の5日間から7日間に延長し7月30日から8月5日に開催。競技時間を17時から22時のナイター開催へと変更した。冷却設備や夜間照明などの費用を確保するため、初めて観客の有料化も実施している。

インターハイにおいて、日本陸連科学委員会と実行委員会の共同で連日、複数箇所で環境のデータを計測。8月3日の14時17分にメインのトラックでWBGT37.1度という最高値が計測されたほか、朝9時から16時までWBGT31度を超える状況が続いたと説明。そうしたなか、一部競技時間やウォーミングアップ開始時間を変更しながら、「滋賀の実行委員会のリーダーシップのもと、31度以上では競技・ウォーミングアップをしないと徹底し、柔軟に対応しながら情報共有もされ、環境を整備できた」と高く評価した。

ただ、やはり「夜間開催は大きな負担が掛かる。持続可能とは言いがたい」と判断。日本陸連はあらためて「高校生の競技会を減らすことが目的ではない。競技会を守り、継続していくために再構築が必要である」と方針を示す。

これまでも、酷暑下での競技会開催の再構築、そして育成年代における練習過多やスケジュールについて見直しを提示してきた。インターハイにおいても、直近大会の対策だけでなく中長期的な制度の再設計を求め「日本陸連と高体連陸上競技専門部と共同プロジェクトチームを発足し、準備を進めていくことで合意した」とした。

一方、全中について、大会前の段階から中体連側は、日本陸連の方針に理解を示しつつ「中学生を19時以降に活動させられない。31度以上であっても暑熱対策を講じて競技をする」という方針を固めた。これに対し、日本陸連は主催しないことではなく「安全を守るために主催することを決議した」とする。

山口で8月20日から23日で開催された全中は、15時から19時頃までの競技日程が組まれていた。大会前日の最終打ち合わせでも「31度を客観的な判断基準として柔軟に対応してほしい」と訴えかけたが、「一緒に検討することはかなわなかった」。

これを受けて日本陸連は急きょ理事会を開催し、山口県庁にも赴いて状況を説明。21日には中体連、山口中体連、山口県教育委員会、山口陸協の関係4者に対して、「陸連会長名(有森裕子会長)による大会の開催に関する意見書と、安全確保に向けた連携のお願いを提出」した。

15時開始のため、13時にはウォーミングアップが開始。その時にはWBGT31度を超え、最高数値は35.8度、メイントラックの最高温度は68度にまで上昇した。サーモグラフィーによる撮影では、選手の頭部の表面温度が50度を超えていたという。これでは「身体の放熱が追いつかず、短時間でも熱中症につながる危険がある」と指摘した。

中体連は冷却室など一定の準備はしていたものの、安全確保は十分と判断できず、「散水や水かけ、氷の配布など追加してもらった」と対策を講じた。

大会を終え、「関係5者の意思疎通の関係に問題があり、柔軟に対応することができなかった」と課題に挙げ、「次年度も主催を前提とせず、ゼロベースで進めていく。共同主催者間の関係を見直し、子どもたちの命と健康を最優先に、判断基準など事前に合意していく必要がある。中体連も酷暑下の大会について共有できたと思う。今後も協議を重ねていきたい」と話した。

なお、両大会で軽い熱中症の疑いなどの症状が出た例はあったが救護班で対応。救急搬送される事案はなかった。

日本陸連が8月31日、第114回理事会を開き、酷暑下で開かれた主催大会のインターハイと全中について、田﨑博道専務理事と、強化部の磯貝美奈子部長が報告した。 日本陸連はWBGT(暑さ指数)31度以上になった場合、競技会を原則中止・中断する方針を定めており、暑熱対策が十分でないと判断した場合は主催しないと関係各所に説明してきた。 滋賀で行われたインターハイについては、日程を従来の5日間から7日間に延長し7月30日から8月5日に開催。競技時間を17時から22時のナイター開催へと変更した。冷却設備や夜間照明などの費用を確保するため、初めて観客の有料化も実施している。 インターハイにおいて、日本陸連科学委員会と実行委員会の共同で連日、複数箇所で環境のデータを計測。8月3日の14時17分にメインのトラックでWBGT37.1度という最高値が計測されたほか、朝9時から16時までWBGT31度を超える状況が続いたと説明。そうしたなか、一部競技時間やウォーミングアップ開始時間を変更しながら、「滋賀の実行委員会のリーダーシップのもと、31度以上では競技・ウォーミングアップをしないと徹底し、柔軟に対応しながら情報共有もされ、環境を整備できた」と高く評価した。 ただ、やはり「夜間開催は大きな負担が掛かる。持続可能とは言いがたい」と判断。日本陸連はあらためて「高校生の競技会を減らすことが目的ではない。競技会を守り、継続していくために再構築が必要である」と方針を示す。 これまでも、酷暑下での競技会開催の再構築、そして育成年代における練習過多やスケジュールについて見直しを提示してきた。インターハイにおいても、直近大会の対策だけでなく中長期的な制度の再設計を求め「日本陸連と高体連陸上競技専門部と共同プロジェクトチームを発足し、準備を進めていくことで合意した」とした。 一方、全中について、大会前の段階から中体連側は、日本陸連の方針に理解を示しつつ「中学生を19時以降に活動させられない。31度以上であっても暑熱対策を講じて競技をする」という方針を固めた。これに対し、日本陸連は主催しないことではなく「安全を守るために主催することを決議した」とする。 山口で8月20日から23日で開催された全中は、15時から19時頃までの競技日程が組まれていた。大会前日の最終打ち合わせでも「31度を客観的な判断基準として柔軟に対応してほしい」と訴えかけたが、「一緒に検討することはかなわなかった」。 これを受けて日本陸連は急きょ理事会を開催し、山口県庁にも赴いて状況を説明。21日には中体連、山口中体連、山口県教育委員会、山口陸協の関係4者に対して、「陸連会長名(有森裕子会長)による大会の開催に関する意見書と、安全確保に向けた連携のお願いを提出」した。 15時開始のため、13時にはウォーミングアップが開始。その時にはWBGT31度を超え、最高数値は35.8度、メイントラックの最高温度は68度にまで上昇した。サーモグラフィーによる撮影では、選手の頭部の表面温度が50度を超えていたという。これでは「身体の放熱が追いつかず、短時間でも熱中症につながる危険がある」と指摘した。 中体連は冷却室など一定の準備はしていたものの、安全確保は十分と判断できず、「散水や水かけ、氷の配布など追加してもらった」と対策を講じた。 大会を終え、「関係5者の意思疎通の関係に問題があり、柔軟に対応することができなかった」と課題に挙げ、「次年度も主催を前提とせず、ゼロベースで進めていく。共同主催者間の関係を見直し、子どもたちの命と健康を最優先に、判断基準など事前に合意していく必要がある。中体連も酷暑下の大会について共有できたと思う。今後も協議を重ねていきたい」と話した。 なお、両大会で軽い熱中症の疑いなどの症状が出た例はあったが救護班で対応。救急搬送される事案はなかった。

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