◇第110回日本選手権(6月12~14日/愛知・パロマ瑞穂スタジアム)3日目
名古屋アジア大会代表選考会を兼ねた日本選手権の3日目が行われ、女子1500mは田中希実(豊田自動織機)が4分11秒80で7連覇を達成し、アジア大会代表に内定した。
「今日は純粋にかけっこを楽しみたいという気持ちで臨みました」
5000mでは山本有真(積水化学)に残り50mを切って逆転を許して2位。「それでも悔しさが湧かない」という心境に陥っている。だが、陸上の“原点”に立ち返り、「自分自身との勝負」に集中した。初めての全国大会だった全中、初めて出場した2016年の日本選手権も同じ瑞穂が舞台だったことも、原点回帰への気持ちを強くさせたのかもしれない。
スタートからスローな展開となり、田中は後方に位置。400mを71秒で通過する。
田中は残り2周に入ると一気にポジションを上げ、トップに立って800mを2分21秒で通過。順大の田島愛理と木田美緒莉、道下美槻(積水化学)の4人がつく。
ラスト1周を3分08秒で通過。田中はそこからさらに切り替え、1200mは3分24秒で通過する。そのまま2位以下を突き放し、7連覇のフィニッシュラインを駆け抜けた。
「楽しめるような自分でいたいと思い、肩を並べて向き合いながらの走りだったと思います」と振り返る田中。初めて出た瑞穂では勝てなかったが、「全国で一番になれなかった頃の自分に、全国一番の景色を見せたいという気持ちがありました」。
ずっと大事にしてきた1500mだからこそ、5000mには湧かなかった「連覇にこだわる」思いが出てきたという。まだ、さまざまな葛藤を抱えた状況ではあるものの、ほんのりと出口の光が見えてきたのかもしれない。
10000m、5000mでもアジア大会に近い位置にいる。アジア大会もまた初めての場所となる。
「自分にとっての初めてを楽しむ部分と、3種目で出る選手はいないと思うので毎日挑戦し続ける姿を見ていただきたい」
田中はそう、言葉に力を込めた。
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