2026.10.30
男子短距離の飯塚翔大(ミズノ)が10月30日、JICA(国際協力機構)の活動に協力して訪れているセネガルからリモート会見を開いて、現地の様子について報告した。
200mで日本歴代4位タイの20秒11を持ち、五輪4大会代表の飯塚は、22年からJICA(国際協力機構)が進める「スポーツを通じて世界平和を目指す」という理念に共感して活動に参加。これまでバングラデシュ、ルワンダ、東ティモール、ラオスを訪れ、現地の子どもたちと交流し、陸上競技の指導などを行ってきた。
今回は西アフリカに位置するセネガルで滞在は3日間。首都・ダカールを中心に、各地に赴いた。現地では、元陸上選手でオリンピアンでもあるコーチとの対談や、陸上クラブチームではドリルを指導するなどし、最後は学校で運動会も開いた。
「身体も大きく、子どもたちの骨格、関節の作り、筋繊維の動きなど、短距離のポテンシャルが高い子どもたちがたくさんいました」と飯塚も驚くほど。ドリルを紹介したり、シューズをプレゼントすると、目を輝かせていたと同行したJICA海外協力隊の須藤健介さんは語る。
運動会では障害物競走など一緒に汗を流し、「入場行進もきちんと整列してくれました。町の人も応援してくれて、準備をしてくれていたのがうれしかった」と飯塚。最後は飯塚1人と4人×50mの200m対決をし「僕が勝ちました!」とトップ選手らしくスピードを披露した。
飯塚は「現役選手がこうした活動をする強みとして、速く走ることができるし、競争できること」とし、「一緒に走る時が盛り上がりのピーク。スポーツには人と人をつなげる力がありますし、共通言語であると改めて感じました」と話す。
もともと、中大4年時のユニバーシアードで出会ったエスワティニ代表のシブシソ・マツェンジワと親交を深めたことをきっかけに、海外での活動に目を向けるようになり、学生時代から関わる豊田裕浩コーチは「成長ではなく、常に変化する姿は尊敬しますし、人間性は予想を超えてくる」と目を細める。
こうした活動を通し、飯塚自身は「いろいろな文化、環境を通して学びになるとともに、国際大会に挑む気持ちが変わりました」と明かす。「各国の代表選手はいろんな国、地域から来ている。結果を出すのも一つですが、それぞれの環境、ルーツを持った人たちが国を背負って平和をアピールする場である。スタートラインに立つ重みを感じて競技をするようになった」と話す。
35歳になった今も情熱は衰えない。「今年は自己ベストが出そうな感触もありました。来年は200mだけでなく100mでも戦えるようになりたい。そのための練習をしています。もちろん、リレーも含めて貢献したい」と力強い。
3年後の2029年には、世界選手権が初めてアフリカ大陸開催となるケニア・ナイロビが舞台と決まり「もちろん出るつもりでいます。アフリカの大会は盛り上がりが観客の盛り上がりが特徴的。ナイロビ大会がどうなるか楽しみだし、(選手として)一番近くで感じたい」と笑顔を見せた。
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