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編集部コラム「天使と悪魔」

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★月陸編集部★
攻め(?)のアンダーハンド
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毎週金曜日(できる限り!)、月刊陸上競技の編集部員がコラムをアップ!
陸上界への熱い想い、日頃抱いている独り言、取材の裏話、どーでもいいことetc…。
編集スタッフが週替りで綴って行きたいと思います。
暇つぶし程度にご覧ください!

第336回「天使と悪魔」(船越陽一郎)

今年5月の全日本大学駅伝関東地区選考会でのこと。レースも終わり、これから結果が発表される時でした。

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事前に記録を集計してもらっており、発表前にはおおよその順位は知っています。カメラマンとしては、選手たちの喜怒哀楽を撮りたいわけです。

ですので、結果発表中は選手の前にいないといけません。

なかでも、選手たちの喜怒哀楽がむき出しになるのが、当落線上ギリギリの学校の選手たちです。何としても写真で抑えたいところです。

こういう際のカメラマンは、みんな考えることが同じようで、 動きが被ることが多いです。傍から見れば、蛾が光に群がるような感じに見えてしまっているかもしれません(笑)。

「T大学の発表の次か、次の次に Y大学が発表されるはず!」きっとその場にいたカメラマンはそういう思考回路だったと思います。T大学も、もちろん重要なチームなのですが、発表後すぐにY大学のところにダッシュ!

「!?」

ボテーン!!という激しい音が聞こえました。私の視野の端っこのほうにバウンドする手?足?が見えました。

いきなりプロレスラーが乱入してきて、ボディスラムでも食らったのではないだろうかと思うほどの衝撃。

しかし、今見えた手?は、Kカメラマンではなかったであろうか?

Kカメラマンは、ライバル誌で撮影に来ていらっしゃいました。

ライバル誌とはいえ、Kカメラマンには日頃から大変お世話になっておりまして、とても尊敬するカメラマンの一人です。

その尊敬するKカメラマンが、アクロバティックとも言えるほど転倒したかもしれない。大丈夫であろうか?

その際に私の中の天使がささやきます。

「大変なことになっているかもしれないよ!すぐに駆け付けるべきじゃない?」

しかし、私の心の中に潜む悪魔が間髪入れずにささやきます。

「いや、今Kカメラマンのところに行ってしまうと、Y大学の発表に間に合わなくなってしまうよ!」

一瞬の出来事だったのですが、私は悪魔の意見を聞き入れることにしました。振り返ることなく、Y大学の前に走って向かいました。

Y大学の発表には もちろん間に合いましたが、そんなに私たちカメラマンが期待していたほど喜ぶわけでもなく、「仕事は果たした」かな?という写真は撮れました。遅れてKカメラマンがやってきましたが、特に大事には至っていなかったようでした。

私がとった行動は正しかったのでしょうか? もっと事が重大であったならば、私は正しい判断を下せたでしょうか?

人知れず、自分自身の嫌なところを垣間見た競技会撮影となってしまいました。

船越陽一郎(ふなこし・よういちろう)
月刊陸上競技写真部
1974年12月生まれ 172cm ○0kg 福岡県春日市出身
小学生の時に身体が弱く 喘息持ちだったため、鍛えるためにラグビーを始め「走れば治る」が口癖のドSのコーチに肉体改造される。大学までラグビーを続けるも卒業と同時に引退。何を思ったか社会人でボクシングを始める。戦績 3戦3敗(3KO負け) 秘密兵器の左フックを編み出すも、秘密のまま引退。なんじゃかんじゃあって現在に至る。

過去の編集部コラムはこちら

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第336回「天使と悪魔」(船越陽一郎)

今年5月の全日本大学駅伝関東地区選考会でのこと。レースも終わり、これから結果が発表される時でした。事前に記録を集計してもらっており、発表前にはおおよその順位は知っています。カメラマンとしては、選手たちの喜怒哀楽を撮りたいわけです。ですので、結果発表中は選手の前にいないといけません。なかでも、選手たちの喜怒哀楽がむき出しになるのが、当落線上ギリギリの学校の選手たちです。何としても写真で抑えたいところです。こういう際のカメラマンは、みんな考えることが同じようで、 動きが被ることが多いです。傍から見れば、蛾が光に群がるような感じに見えてしまっているかもしれません(笑)。「T大学の発表の次か、次の次に Y大学が発表されるはず!」きっとその場にいたカメラマンはそういう思考回路だったと思います。T大学も、もちろん重要なチームなのですが、発表後すぐにY大学のところにダッシュ!「!?」ボテーン!!という激しい音が聞こえました。私の視野の端っこのほうにバウンドする手?足?が見えました。いきなりプロレスラーが乱入してきて、ボディスラムでも食らったのではないだろうかと思うほどの衝撃。しかし、今見えた手?は、Kカメラマンではなかったであろうか?Kカメラマンは、ライバル誌で撮影に来ていらっしゃいました。ライバル誌とはいえ、Kカメラマンには日頃から大変お世話になっておりまして、とても尊敬するカメラマンの一人です。その尊敬するKカメラマンが、アクロバティックとも言えるほど転倒したかもしれない。大丈夫であろうか?その際に私の中の天使がささやきます。「大変なことになっているかもしれないよ!すぐに駆け付けるべきじゃない?」しかし、私の心の中に潜む悪魔が間髪入れずにささやきます。「いや、今Kカメラマンのところに行ってしまうと、Y大学の発表に間に合わなくなってしまうよ!」一瞬の出来事だったのですが、私は悪魔の意見を聞き入れることにしました。振り返ることなく、Y大学の前に走って向かいました。Y大学の発表には もちろん間に合いましたが、そんなに私たちカメラマンが期待していたほど喜ぶわけでもなく、「仕事は果たした」かな?という写真は撮れました。遅れてKカメラマンがやってきましたが、特に大事には至っていなかったようでした。私がとった行動は正しかったのでしょうか? もっと事が重大であったならば、私は正しい判断を下せたでしょうか?人知れず、自分自身の嫌なところを垣間見た競技会撮影となってしまいました。
船越陽一郎(ふなこし・よういちろう) 月刊陸上競技写真部 1974年12月生まれ 172cm ○0kg 福岡県春日市出身 小学生の時に身体が弱く 喘息持ちだったため、鍛えるためにラグビーを始め「走れば治る」が口癖のドSのコーチに肉体改造される。大学までラグビーを続けるも卒業と同時に引退。何を思ったか社会人でボクシングを始める。戦績 3戦3敗(3KO負け) 秘密兵器の左フックを編み出すも、秘密のまま引退。なんじゃかんじゃあって現在に至る。
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