2026.08.15
◇Athlete Night Games 2026(8月14日~15日/福井県営陸上競技場)2日目
日本GPシリーズのAthlete Night Gamesが行われ、女子100mハードルで中島ひとみ(長谷川体育施設)が12秒60(+0.7)の日本新を樹立して優勝した。
速報タイマーは12秒59で止まった。日本女子初の大記録かと思われ「一瞬、すごくうれしかった」。だが、正式タイムは12秒60。それでも、1週間前の富士北麓ワールドトライアルで自身が樹立した日本記録を0.02秒更新してみせた。
「更新できたのは選手としてうれしいのが半分。でも、自分で(自分を)コーチングしてるので、冷静に『まだ足りなかった』という気持ちがあった」
それでも、ここまでの過程を思い返し、瞳に少し涙が浮かぶ。
さかのぼること9年前。この福井で行われた日本インカレに、園田学園女大4年の中島がいた。自身最後のインカレで、同学年の桐生祥秀(東洋大、現・日本生命)が男子100mで日本初の10秒切りを出した。この地はのちに、「9.98スタジアム」となった。
当時、中島は100mハードルで5位。予選で出したのが、当時の自己新となる13秒60だった。「それからちょうど1秒、短縮できたんだなって。それがすごくうれしかったんです」。
走りの面では冷静に分析する。富士北麓では「ハードルの上空で抜き脚が大きく回るところがありました。前に行ける動作ではありますが、もう少しリードと抜き脚を一体化させたい。それを福井でやってみようと思いました」。タイム以上に「やりたい動きができたのが良かった」と言う。
12秒60は、有効期間外(※8月23日から)ながら来年の北京世界選手権の参加標準記録にピタリ並ぶもの。
「北麓の予選(12秒62)は追い風2.0mだったので、それだけなら明確ではなかったと思いますが、決勝で、向かい風の中で12秒62を出せたのは本当に大きくて12秒5台が見えました。1個1個、ピースをつなげて、今年中に12秒5台を出せれば」
これまでと同じように「コツコツ積み重ねていく」と中島。「そのスタンスは変わりません。記録以上に、ここまでやってきた過程が大事。その過程が人生を豊かにしてくれる」と笑顔を見せる。9年かけて1秒。その過程を誇りに思う。
このあと、ポーランドとイタリアでレースを予定。早ければそこで参加標準記録突破がありそうだ。名古屋アジア大会に向けては「いろんな方々の支えで競技をできていますので、みなさんに金メダルを笑顔で見せられるように準備していきたい」とまっすぐに見つめていた。
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