2026.05.17
◇セイコーゴールデングランプリ(5月17日/東京・MUFGスタジアム:国立競技場)
世界陸連(WA)コンチネンタルツアー・ゴールドのセイコーゴールデングランプリが行われ、女子やり投はリーマ・オタバー(バハマ)が61m57で優勝した。
日本記録保持者の北口榛花(JAL)は60m36で5位だった。昨年は右肘を痛めた影響で東京世界選手権も予選敗退。今年は新たに男子やり投世界記録保持者のヤン・ゼレズニー氏をコーチに迎え、復帰戦であり、新体制初戦でもあった。
「練習投てきでは久しぶりに良い投げができたので自信を持って臨んだのですが、真逆になってしまった」と北口。1回目は58m60、3回目に60m36を投げたが「1回もまともな投げができなかった」と苦笑いだったが、それでも久しぶりの試合に笑顔も見られた。
前日会見では投げのフォームの変化について「間違い探しのように楽しんでもらえれば」と、大きく変わったことを示唆していた。「細かいところはいろいろある」としつつ、助走をスタンディングスタートにし、これまで助走路の左側スタートだったところを真ん中を走るように意識、そして、助走の途中でやりを引く動作をやめた。
助走の途中でやりを引く動作はチェコ流とも言われ、実はゼレズニーが編み出したもの。トレーニングキャンプに参加した南アフリカでの最初の投てき練習で「違う」とダメ出しが入った。
「ヤンのオリジナルなので、違うと言われたら受け入れざるを得ないので(笑)。来世で早く会ってトライしようと言われました」。狙いも、やりの軌道も本家の感覚とは違ったようだ。
「まだ長い助走ではうまくいかないので、どう修整するかが大事。どんどん自分のものにしたい」
ブダペスト世界選手権、パリ五輪と世界一に輝いている北口。その実績を持ってなお、こうした新しいチャレンジは尽きることがない。それは、誰よりも遠くにやりを投げたいから。ゼレズニー・コーチには「将来、70mを投げたい」と伝え、レジェンドからは「信じればできる」と返ってくる。「自分が信じないと誰も信じてくれない」と、信念を貫き通す。
来週はダイヤモンドリーグ厦門大会(中国)、そして6月の日本選手権へ向かう。「中国では最低限、今日よりは良くしていきたい」と、新たな道を一歩ずつ歩んでいく。
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